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駆け抜ける前に、あなたは足を止めた。
「えっと……」
アパートの前に立つふたり連れを見たとたん、頭の中に昨日の記憶が迸る。
「刃くんと珠樹さん、ですよね?」
日本刀を持った学生服の少年が微笑み、無精髭の男は苦虫を噛み潰した顔になった。
「ほらね、お師匠。彼女は来ましたよ」
「……仕方ない」
珠樹が事情を説明し始める。
ずっとずっと昔、ここには自称・教祖が住んでいた。
彼は病気の子どもを案じる親の気持ちにつけ込み、神の力で病気を癒すと称して大金をせしめていた。彼が普通の治療を禁じたために、死んでしまった子もいたという。
罰が当たったのか、やがて彼自身も病気になり、死を待つだけになった。
彼は死後の復活を企み、治療を求めてやってきた子どもたちを殺して邪悪な儀式を行い、悪霊となった。
──そして今も、ここに、いる。
三人でアパートを見上げた。
目に映るのは、昔のドラマに出てきそうな古びた建物だ。
錆びた鉄の階段が一階と二階をつないでいて、どちらの階にも三室ずつ、合計六室ある。
珠樹が親指を立てて、一階の三室を示した。
「俺は下を調べてみる。ヤツが罠を仕掛けているかもしれないからね」
「僕は上がってみます。悪霊は生きていたころ、二階の西角部屋に住んでいたんです」
刃は二階を見上げている。
あなたは──
珠樹と一緒に一階を調べる→101へ進む
刃と一緒に二階へ行く→102へ進む




