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あなたは一階、西の角部屋の扉を開けた。
畳敷きの和室だ。
壁は土壁で、ところどころ崩れている。小さな窓から明かりが差し込んでいた。
長く人が住んでいないせいか、畳は毛羽立ち変色している。
家具もなにも置いていない寂しい部屋だ。
特に目を惹くものはない。
(でも……)
ここは二階にある、悪霊の部屋の真下だ。
なにかあるかもしれない。
「……うーん」
あなたはしばらく部屋を調べたが、特になにも見つからなかった。
気にし過ぎだったのかもしれない。
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