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狭霧町奇談  作者: @眠り豆
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やるべきことをして、あなたたちは二階の外廊下へ出た。

幻の世界だけど、風は吹いてくる。


「んー」


霊力を運ぶ仕組みを壊したことで結界が薄くなったので、退魔師を呼ぶと言っていた雪比古が首を傾げていた。


「どうしたの?」

「この腕輪をどうすれば、退魔師たちを呼びこめるのかがわからぬ」

「教えてもらわなかったの?」

「……向こうはしゃべっていた。ただ、吾は立ったまま寝ておった。それだけのことじゃ」

「雪比古くん!」

「そもそもこういうものは、もっと直感的に使えるべきものであろ? スマホを見習え」


つついたり引っ張ったり、しばらく赤い腕輪と格闘していた雪比古は、やがて諦めた。


「仕方ない。悪霊を倒しに行こう。ほかに結界を破るすべはないからのう。そなたも手伝ってくれ」

「……いいけど」


幸か不幸か、あなたは彼の思考回路を理解しつつあった。

とてつもないめんどくさがり、なのだ。

自分で悪霊を退治するなんてめんどうくさいこと、ほかに手段があるなら選ぶわけがない。

雪比古は、いかにもめんどくさそうに、のたのたと二階の西端に立った。

なにもない壁を指差す。


「たぶんここが悪霊の本拠地じゃ。そなたなら開けられるであろ」

「え?」


ほかに方法がないのは理解しているけれど、一気に突っ込んでいいのだろうか。


(雪比古くんは説得できないよねえ……)→142へ進む

「もうちょっと考えてからのほうがいいよ」→143へ進む

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