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イレギュラー  作者: 夏也
初期実験
4/6

感情の霊的人格の発現

「ん〜……中々やるね、人間共は」

少年はくすくすと笑う。

何処か楽しそうに、狂ったように笑っている。

「……でも、最強の鬼に耐えれたのが、一人ってのは、ちょっと残念かな?」

ふぅと、ため息をつく。

「本当、残念過ぎて、えるな(・・・)

笑顔でもなく、憂鬱そうな顔でもない。

はっきりと、呆れた顔をしていた。



後々絶無と呼ばれる少女は、おかしくなりそうになっていた。

理由は簡単。

自分の存在が抹消・・されていたからだ。

契約時・・・そんな事は一言・・()言われていなかったからだ。

「聞いてない……。なんで…?…………私の……心を……………………また、壊すの………?」

至極真っ当に狂った答え。

嗤う事も叶わず、泣くことも出来ない。

ただ、辿り着いた答えが、狂う事だけだった。

「また……また…また、また、またまたまたまたまたまたまたまたまたまたまたっ‼︎人間共あいつらのせいで……私の全てを……総てを、壊されるのか?」

泣くことは許されない、嗤う事も許されない、怒る事も許されない、絶望するとこも許されない、ジャアナニヲスレバユルサレルノ?

『何もしなくていい。私が貴女を、絶対に護るから』

涼んだ声が何処からか聞こえてきた。

「……っ…誰?」

『私は、死音。貴女の感情の一つ、冷静からできた霊的な存在』

「……は?私の感情の一つ……?」

『そう。だから私達・・裏切・・らない(・・・)

そこで、絶無の意識は途絶えた。



「さて……我が主を傷付けたやからは一体どこだ……?」

何時の間にか死音に変わっている。

「ふぅ………ふざけた所にもいるんだな」

鋭い両刃の剣を、複数ある内の能力の一つで生成した。

『ドスっ』

、と鈍い音が周囲に響いた後に、甲高い女性の悲鳴が響いた。

耳障りなのか、死音は耳を塞いでいる。

耳を塞ぎながらも女性に何かを聞き出すために、ゆっくりと歩み寄る。

「おい、人間。何故我が主を、このように絶望させたのだ?我が主に何の悪意があるのだ?」

悲鳴しか上げない女性にいっても、何も答えない。

「言いたくないか……なら、無理矢理聞き出すだけだ。なぁ……主の狂喜の感情…咲狂さくら?」

言うと同時に歪んだ笑みを浮かべた。

「勿論だよ。とにかくいい声で啼いてくれよ

?楽しめねぇからなぁ?」

女性の顔が絶望に染まった事は言う必要もないだろう。


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