俺と最愛の人とぐしゃぐしゃ
*死ネタがあります。
破壊的に文章力がありません。
本格派ホラーが好きな人は閲覧注意です。
目が覚めると知らない部屋に閉じ込められていた。
やけに閉鎖的な部屋でドア以外何もない部屋だった。
あれ・・・・・俺、昨日なにしたっけ・・・・・しかも・・・・どこだここ・・・。
考えが纏まらないまま俺は立ち上がり手首に付けていた時計をみると
「8月3日11時7分」 で止まっていた。
くそっ、壊れてんじゃねーか。
まず俺は昨日、なにをしていた?
妻と子供と遊びにいく計画を練って・・・・。
あぁ、だめだ、思い出せない。
とりあえず部屋を出よう。
そう思っとこの部屋にドアに手をかけた。
ガチャガチャと何度回しても開く気配がない。
ちっ!壊れてんのか!?
イライラしてドアを何度も叩く。
こんだけうるさくすれば誰か気づくだろ。
と思ってると何もないはずの部屋の後ろからなにかが落ちる音がした。
「お・・うさ・・ん」
聞き慣れた、あの声だ。
なのに、いまは安心どころか、心臓が張り裂けるほどに緊張している。
なんでこいつ、そんな死にそうな声なんだよ!
後ろを振り向く。
そこには。
ぐしゃぐしゃな人がいた。
人とわかるのはかろうじて残った頭と下半身。
上半身には関節が見当たらなかった。
まるで、なにかに潰されたような。
「うわああああああぁぁああぁ!!」
俺は怖くなって一目散に走って逃げた。
外はとても暗く人の気配がない。
まるで俺だけがここに存在しているような感覚だった。
いや正確には俺とぐしゃぐしゃのあいつだった。
ぐしゃぐしゃのあいつは上半身を引きずりながら近づいてくる。
俺はとにかく知ってる場所へ出ようと一目散に走りだした。
「はぁはぁ・・・・なんなんだあいつは・・・・・」
俺とぐしゃぐしゃのあいつとの鬼ごっこはまだ続いていた。
なぜ追ってくる?
疑問はこれだけではない。
なぜ生きていられる?
上半身がぐしゃぐしゃなあいつは生きていられるはずはない。
そのまえに、
なぜあいつが俺の知ってる顔をしてるんだ。
そんなことを考えながらも俺の身体はある場所へと向かっていた。
しばらくして、
自宅の近くの交差点へ出た。
交差点の向こう側に妻を見つけた。
俺は安堵した。
なにより一人が怖かった。
そして見つけた人は俺が一番愛する人だったから。
「おい!俺だ!」
妻はこちらをみる。
「あなた・・・と美佐ちゃん」
「は・・・・・美佐?」
美佐は俺の最愛の娘の名だ。
なぜ、その名をここで言う?。
その名は誰に向かっての言葉だ?。
後ろから物音。
あのぐしゃぐしゃだった。
くそ!安心して足を止めちまった!
「おい!逃げるぞ!」
俺は走りだそうとした。
だがぐしゃぐしゃは俺のよこを過ぎて妻の足元へ近づき、
妻はそのぐしゃぐしゃを拾いあげた。
「あらあら・・・・いつまでたっても甘えん坊ね・・・・」
妻はそのぐしゃぐしゃを愛おしそうな目で見つめる。
「おい・・・・・・なにしてんだ・・・・」
認めたくない。
「なにって・・・・・・だっこですよ」
認めたくなんてない。
「なにを・・・・だっこしてるんだ・・・そのぐしゃぐしゃは・・」
認めたくないのに
「なに言ってるのよ、あなた。美佐が可哀相よ」
「お・・・とう・・・さん」
涙が流れた。
なんでだ。
最愛の娘が、あんなになって。
夢だろ?
悪い夢だろ?
認められないだろ。
なのにどうして・・・。
「ほら、あなた・・・・美佐を抱っこしてあげて」
まるで初めて美佐を抱っこした時のような優しい目で
そのぐしゃぐしゃを俺に渡そうと、近づいてきた。
俺は涙を拭い。
最愛の人へ近づいた。
ちょうど道の真ん中。
まるでこの世とあの世の境界のような。
この混沌とした世界で。
俺はまた愛すべき娘を抱きあけだ。
「はは・・・・・凄く可愛い顔をしてる・・・。お前に似たんだな・・・。将来・・・・・べっぴんさんになるなぁ・・・・。」
天子のような温もりを感じた。
「みて・・・この優しい眼・・あなたそっくりよ・・。」
「あぁ・・・俺みたいな優しい人になれるかな・・・・なんてな・・」
少し照れて笑う。
「あいつもお兄ちゃんか・・・大丈夫かな・・」
「あの子なら大丈夫。きっと優しく、立派にお兄ちゃんするわよ。」
思い出す、この娘が生まれた日のことを。
涙が溢れて止まらない。
可愛い娘をみて。
笑顔をみて。声を聴いて。
一緒に歩んできて、
一緒にお風呂に入って、
一緒に学んでって
一緒に生きてきて、
とても幸せだった。
あぁ気づいた。
こんなに幸せだったんだな俺。
愛して、愛され。
子宝にも恵まれ。
こんなにあたたかいじゃないか。
「なぁ美佐・・俺は立派のパパできてたか?」
「よく・・・どろんこで帰ってきて叱ったよな・・・」
「こわかっただろうな・・・・・でも・・・」
「俺は・・・お前のパパで凄くよかった」
「また・・・・・・・パパでいていいか?」
美佐がゆっくり頷いた気がした。
トラックが迫ってくる。
俺と妻と娘を乗せたこの車に。
妻は娘を抱き、俺はブレーキを慌てて踏む。
なにか強い衝撃があった。
目の前が暗転する。
恐怖、ではない気持ちがこの身を支配する。
俺と妻の手を美佐が両手で繋いでいる。
三人で見つめあって、笑いあう。
また、人として生まれたのなら。
また、この人を愛したい。
また、この愛を味わいたい。
また、この娘を愛したい。
また、この家族で歩みたい。
俺達は
暗い道を歩み始めた。
投稿作品2つめ。
このサイトを使うまえにノートに書き溜めていたやつの一つを訂正して書いたんですが、
さすが俺。
物語がめちゃくちゃだ。
実は夏のホラー2011に間に合わすつもりだったんだけど色々あって忘れていた・・・・。
もうだから色々と手抜きですな。
気づく人は気づくけど(というか気づかない人はいないだろうけど) この話の家族は僕(前作の僕の日記)の父さんと母さん、美佐ちゃんです。
僕も話にだそうと思ったのですがノートに書いていた時点では最後に
遠くで見慣れた顔が~ みたいな感じで僕が少し物語に干渉する予定だったんだけど、するとこれだけ読んだ人が意味わからんてなるかなーと思って一応台詞にのみいれておきました。
この話は要約すると走馬灯?のようなものの話です。
死ぬ前に人はなにを思うのか?
最初の閉鎖的な部屋や恐怖の感情はこの世に生をうけてから色んなものに恐怖する人を表したつもりです。
途中からは自分の子の誕生という幸せをその時の様子をみせつ表現したつもりです。
ちなみにこの子供誕生の夫婦の会話はリアルに筆者の両親の会話をそのまま引用しています。
筆者には両親のほかに兄、弟、妹といまして妹とは10歳も離れていまして妹の誕生をこの目でみているわけです。
その様子を録画したテープをみて採用したわけですが・・・・
俺、立派にお兄ちゃんしてるかなぁ・・・・・・・高校も普通で大学も普通・・・て学歴はあんま関係ないか・・でも妹孝行もあまり・・・。
とりあえずこの作品をかいて少しは親孝行、妹孝行してみようと思います。
夏のホラー2011には間に合わなかったけどタグつけてやる!←ヤケ。
グッバイ。