表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/212

第2話 俺は百万円入り財布を初めて持った

間違いない。

この財布は、千円札が湧いて出てくる財布なのだ。


続けて10枚、千円札を取り出した後に、ふと思った。


「じゃあ、もしこの千円札を財布に戻すとどうなってしまうのか?」


どういう原理なのか分からない。

下手なことをしたら、せっかくの千円札が出てくる財布が機能しなくなるかもしれない。


だから、千円札を30枚ほど出した後に、実験をすることにした。



俺の財布から千円札を1枚抜いて、拾った財布に入れる。

財布を一度閉めて、再び開いて、覗く。


「うん。2千円だな。減りも増えもしないな」


これは予想通り。

じゃあ、この2千円を抜いて、俺の財布に移す。


空っぽになった財布を一度閉めて、再び開いて、覗く。


「2千円!!!」


やっぱり、そうだ。

空のはずの財布には、2千円が入っている。


俺の予想は的中した。


それならば。

1万円を入れたらどうなるのか。


千円限定の財布なのか。

それとも?


俺の財布に入っている1万円。

それを拾った財布に入れてみる。


財布を一度閉めて、再び開いて、覗く。


「うん、1万2千円だな」


ここまではいい、当然の結果だ。

問題はこの後だ。



こっちの財布から一度1万2千円を抜いて閉じて、俺の財布へ。

財布を一度閉めて、再び開いて、覗く。


「ビンゴ!」


空のはずの財布には、きっちりと1万2千円が入っていた。


「なるほど、分かってきたぞ」


今度は、俺の財布から1万円を拾った財布に入れる。

財布を一度閉めて、再び開いて、覗く。


「これで2万2千円だ」


そのうち、2万円を抜く。

財布を一度閉めて、再び開いて、覗く。


中を覗くと2万2千円。


「この財布はとんでもないな。いくら抜いても中のお金が減らない財布なのか」


やったな!


とうとう俺にも本当の幸運が舞い込んだらしい。

女神さんありがとう。


これは『なろう映画』の無限収納のアイテムボックスみたいなものだな。


いくらでも収納できるのではないけどな。

いくらでも金を抜き出すことができる財布。


とにかく一度この財布にお金を入れたら、いくらこの財布から使っても中のお金は減らない。


今、取り出した2万円を抜き出して、閉じて開けて、2万円を戻して、閉じて開けて、4万2千円。

4万円を出して入れて、8万円を出していれて。


連続でやってみていたら、64万円を財布に戻そうとして入らなかった。

何枚なら入るか試してみたら、36万円だけ入った。


合計で100万円と2千円。


これが、この財布の最大収納額。

収納は無限ではないんだな。


しかし、その100万2千円を取り出すと、財布の中は100万円2千円。


すごい状態だ。

1万円とちょっとしか入ってなかった今の俺の所持金。


いきなり、200万円を超えてしまった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
参加中。クリック→<なろう勝手にランキング
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ