7日目 俺、巫女らしいです。
吐きそう
アルデミラ王国城内---
そこで一人の青年と二人の少女、1匹の獣がいた。
「というわけで、俺達は救世主じゃない」
白髪の青年は申し訳なさそうに言った。
「そうなのですか.... 残念なのです」
修道服を身につけた金髪の少女は肩を落として言った。
「う〜ん、おかしいなぁ? 君達から救世の力を感じるんだけどなぁ」
空に浮かぶハムスターのような獣が渋い声で言った。
「お前、光神霊王か?! 五大神霊王の一体の?!」
俺は獣の声を聞いて驚愕のあまり叫んだ。
「え? うん、そうだよ。 しかしビックリ仰天だね」
獣は嬉しそうな顔で言った。
「ん? ビックリ仰天?」
「うん、そうだよ。 初めてだね、僕が光神霊王チルティルだって見ただけで分かる人は」
獣は俺の周りをクルクル回って言った。
「と、それより、お前、五大神霊王の一体ならこいつの毒を消してくれね?」
俺はチルティルに背中に背負っているヒナを見せて言った。
「これは毒というより呪いの一種だね、しかもその呪いは『聖女園』にいる大聖女様じゃないと解けないね」
チルティルは申し訳なさそうに言った。
「そうか....って、聖女園?!」
「うん、そうだよ」
「は?! あ、あの、男禁制の?!」
「うん、あの男禁制の」
俺は崩れ落ちた。
「う、嘘だろ....」
「そんなおちこまないでよ」
「う、うぅ.....来たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
「うわッ?! いきなり元気になった?!」
「ついに俺のエクストラスキル『女体変異』を使う時がきたようだ!!」
「え? 何言ってるの、君?」
チルティルは訳の分からなさそうな顔で言った。
「まぁ、見てろ、いくぜ!! 『女体変異』ッ!!」
俺は某ヒーローのように変身ポーズをとって叫んだ。
すると、徐々に体が縮み胸が膨らみ、お尻が丸みを出し、手足も細くなるといういわゆる出るところは出ているといったモデルのような体型になり、 そして、俺のメガハイパービッグマグナムスカイツリーが姿を消し、ツルツルのオマタに変貌した。
「どうだ!! 俺のこの素晴らしい能力は?!」
俺は決め顔で言った。
「驚いたのです?!」
「これは驚きだね」
「そうだろ、そして、この服を着れば『聖女園』に潜入してもバレない!」
俺は今着ている服、下着をすべて脱ぎさり、『聖女園』指定の露出高めのエロエロシスター服に着替えた。
聖女はこの世界では変態なんですね。 うんうん、いいことです。
「これでパーペキ!!」
俺は胸を強調するように張った。
「た、たしかにこれならバレないね!!」
「はい、なのです」
「よーし、行くか」
俺はヒナを背負って行こうとすると
「ちょ、待ちなよ?! そんな言葉遣いじゃシスターらしくないよ?!」
チルティルが俺の肩に乗っかって耳に向けて叫んだ。
「いっ?! こ、このやろぉ?」
「その言葉遣いアウト!!」
「あうッ?!」
チルティルにビンタされた。
「な、何するんですか?!」
「その言葉遣いセーフ!!」
「俺に、じゃなくて私にかかれば簡単ですわ」
「ハハハ、そうだといいね。 とりあえず、心配だから僕達も一緒に行くよ」
「はい、なのです」
「ありがとな」
俺は二カッと笑って言った。
「その言葉遣いアウト!!」
「なのです!!」
「あふっ?!」
俺はチルティルとセリアから両頬にビンタを食らった。
☆☆☆☆☆
場面は変わり、『聖女園』にて。
大きな鏡とシスター服を身につける沢山の女性。
そして、その大きな鏡に映るのは、アルデミラ場内で、ちょうどクロードが裸になっている所だった。 沸き起こる悲鳴。 沸き起こる驚嘆の声。 その中でも一番の動揺を示していたのは、大きな鏡の前に立つ、さらさらした白髪に紅い瞳の美しい女性。
彼女の名はアストラ•レムリア•フリューゲル。
『聖女園』の創立者であり、世界一の大聖女でもある。 彼女の頬に冷や汗がつたう。 喉がカラカラになる。 彼女の目に映るのは裸の少女。 彼女の視線は少女に釘付けだ。
ま、まさか.... こんなところで... 巫女様に会えるなんて..... あぁ.... やっと、やっと...お会い出来る....
彼女は崩れ落ちた。 ざわめく聖女達。
駆けつけた聖女の女。
「だ、大丈夫ですか?! 大聖女様!?」
駆けつけた聖女の女は彼女に言った。
「えぇ、大丈夫です。 ありがとう、 シス」
彼女は駆けつけた聖女、シスに微
笑んで言った。
「御言葉感謝します、大聖女様」
シスは深々しく頭を垂れた。
口元を歪ませて。
フフフフ、誰も気づかないでしょうねぇぇ?
私が魔神だということにね クフフフフ
そのとおり、周りの聖女も大聖女様も、彼女の正体にも、彼女の歪ませた口元にも気づいていない。
「さて、あそこにいる者達をここに転移させます。 転移魔法の準備を」
大聖女 アストラは周りにいる聖女達にそう言って、自身も転移魔法の準備を始めた。
☆☆☆☆☆
そして再び場面はクロード達へ。
俺は正座していた。
「「それではこれから
『チルティルとセリア先生による女の子講座』」なのです♪」
眼鏡をかけた光神霊王チルティルと同じく眼鏡をかけた幼女 セリアが、教師が使う指示棒を右手に持って、黒板に似た『木板』に書かれた
『チルティルとセリア先生の女の子講座♪』を叩いて言った。
「なんだよ、これはぁぁぁ?!」
俺は『木板』に初級魔法『裂石』を投げつけた。
メキッ、という音がした。 俺の頭から。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ?! あ、頭がぁぁぁ?!」
俺は床を転げ回った。
「はぁ、落ち着きなよ クロ」
チルティルは指を軽く振った。 すると、クロードの体が宙に浮いた。
「へ、ふ? あれ?」
「落ち着いたかい? クロ」
「あ、あぁ」
「それじゃ、始めようか」
チルティルは俺の体を床に下ろした。
「こほん、なのです」
セリアがわざとらしく咳き込み
軽く指示棒で二三回、『木板』を叩いた。
すると、ひとりでに文字が消え、新しい文字が表れた。
「まず最初に、挨拶は、おは、ではなく、ハロ〜、なのです!!」
セリアは木板に書かれた言葉をそのまま繰り返した。
「へー、そうなんだ〜」
俺はウンウンと頷いた。
「それでは早速やってみるのです!!」
セリアは俺に指示棒を向けて叫んだ。
「え?俺...じゃなくて、私がですか?」
俺は自身を指さして言った。
「はぁ、それ以外何があるのです?」
セリアはため息をついた。
「はいはい、やりますよーと。
え、えーと、 コホン、 ハ、ハロ〜...?」
俺は疑問形で呟いた。
「うーん、 もっと、こう ピチピチの10代女子のようなキャピキャピ感を出しながら、 ハロ〜♪、ってやるのです!!」
セリアはあざと可愛い笑顔で言った。
「なんだよ...ピチピチとか、キャピキャピ感とか、発想おっさんかよ....てかそれってまるでJKだな..... 俺、JK嫌い」
最後に本音が出た。 いやー、ついつい本音が。
「いいからやるのです!?」
セリアは指示棒でおれのあたまをたたいた。
「痛っ?! わ、分かったから 叩かないで?!」
「ふん、やらないからなのです」
セリアは頬を膨らましてそっぽを向いた。
さて、やるか 恥ずかしいけど....
俺は目を閉じ、深呼吸をして、叫んだ。
ちゃんとキャピキャピ感とピチピチJK感を出して。
「ハロ〜♪ ......え?」
目の前に見たこともない美少女が立っていた。
「え、えーと、誰? てかここどこ?」
俺は周りを見渡した。 そうえば、周りを見渡した時にセリアとチルティルがもてなされていた。 なんか泣きたい。
「み、巫女様ぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?! や、やっとお会い出来ましたぁぁぁ?! 」
目の前の美少女が抱きついてきた。
「え? 巫女? てかあんた誰だよ?!」
俺は目の前の美少女を引き剥がさして言った。
「私ですか? 私はアストラ•レムリア•フリューゲルといいます 巫女様」
アストラと名乗る美少女は片膝をつき、頭を垂れた。
「ま、待って?! 私が巫女?!」
「そうでございます 巫女様」
アストラは頬を紅潮させて言った。
拝啓、 お父さん、お母さん お元気ですか?
僕は元気です。 今日は変なことがありました。突然、見知らぬ女性に巫女様と奉られました。僕、この世界でも楽しくしてるよ(泣)
これから強く生きていきます。
何故か親への手紙を脳内で書いていた。
それほどまでに驚いたのだ。
「あ、うん、そう」
「ささ、こちらへ」
「え?ちょ、 セリアとチルティル、それにヒナは?!」
俺はアストラに押されながら叫んだ。
「あぁ、それなら大丈夫でございます。 私の同胞が巫女様の大事なお連れ様をもてなさりますので」
「は、はぁ、って、そんなことより私は大聖女様のいる聖女園に用があるの?! 離して!?」
「聖女園はここで大聖女は私ですが? 巫女様」
「え? そうなんですか?」
「はい、そうでございます 巫女様」
「あ、そうですか」
どうやらここ、聖女園らしいです。
それにこの人、大聖女様らしいです。
幻覚見ちゃう変態かと思いました。
次回は巫女の物語を執筆します!




