第一回 字数制限は洗練された文章を要求する
まず第一回は、ツイッター小説(以下、ついのべとする)とはどのようなものかについて述べよう。とは言っても、ついのべについてはググればいくらでも情報を得ることができる。あえてここでくどく説明する必要はないだろう。
それでも私がついのべについて説明する理由。それは、私なりの視点でついのべの特徴を説明しておきたいからである。
今回は、字数制限について述べよう。ついのべは140字、タグ「#twnovel」(#の前のスペースを含めて9文字)を考慮すると131字で書くという字数制限がある。
しかしこの字数制限に対して、文字数を削る必要がある、としか理解されていないのは、全くもって不十分である。とりあえず後から削ればいい、あるいは文字数が少ない言葉を選べばいいという散漫な意識で書いたのでは、無駄な単語が多くなる。後で削る場面になって、必要だった単語を削ってしまうこともあるだろう。そうすると、書き手には意味が分かるけれど、読み手には何を書いているか分からない、独りよがりなついのべが完成する。また、文章の流れがいびつになってしまうというデメリットもある。
私は、書き始めから長さの見当をつけることで、無駄のない洗練された文章を書くことこそが、ついのべの特徴であると考えている。初めから無駄な内容が書けないというシチュエーションに自分を追い込めば、無駄を無くそうという意識が自然と身につく。これは、より長い小説を書く際にも役立つ力だろう。
では、どのようにして長さの見当をつけるといいだろうか。そう考えた私は、自作のついのべ一作に含まれる文の数を数えたことがある。その結果、私は平均約6文、1文平均約21字でついのべを作っていることが判明した。これは、例えば3文目が40字になった場合、あと2文で終えなければならないと解釈できる。あと3文は必要だった場合、その時点でどう短くするかを考えることができる。逆にあと2文で十分ならば、3文目は書き過ぎたけど削らなくていいということになる。慣れてくると、ここは長めに、ここは短めに、と遊べるようになってくるので、ぜひ試して欲しい。
ただし必ずしもこの通りに書くべきという訳ではない。4文が書きやすいなら1文平均で約31字を目指せばいい。そこは自分に合ったペース配分を見つける必要があるだろう。
蛇足ではあるが、最後に自分のついのべの文の数を計算する方法を載せておく。エクセル初心者でも分かりやすくしたつもりなので、参考にして欲しい。私はエクセルを使ったが、もっといい方法があるかもしれないので、あしからず。
<計算方法>
① エクセルシートのA列のセルに一作ずつついのべを入力する。ワードやメモ帳に一作ずつ改行して並べたものがあれば、それをコピー&ペーストするのが早い。
② ついのべの入っている一番上のセル(ここでは仮にA2とする)の隣のセル(ここではB2)に、
=LEN($A2)-LEN(SUBSTITUTE($A2,"。",""))+LEN($A2)-LEN(SUBSTITUTE($A2,"」",""))
と入力する。
③ 表示された数字が文の数(正確には、ついのべに含まれる。と」の数)になっているかをチェックする。違っていたら、間違いがないか見直す。ただし『。』と『」』以外は計算されないので、『。』が無い場合などは、その都度直接入力する。ついのべの数が多ければ、あとで平均する時に大きな誤差はでないので無視してもいい。どうせ目安の数字なので、おおよその値が分かれば十分。
④ 入力したセル(B2)を選択し、B2のセルの黒枠の右下の点にカーソルを合わせて左クリックした状態で、A列のついのべが入っている行までドラッグする。例えば、A10のセルまでついのべがあるなら、B2のセルからB10のセルまでドラッグする。
⑤ 計算結果の平均を計算する。上の例なら、どこか空いているセルに、
=AVERAGE(B2:B10)
と入力すると平均が計算される。
では今回はここまで。
次回は、ツイッターのタイムラインの特性について考察できればしてみようと思う。不定期更新になるが、ご容赦頂きたい。
それでは、また。