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時間戦士は永遠の夢を見るのか・平行宇宙編

平行宇宙編AMラジオ「Amikana & Mika」:第17回「生きることと感じること」

作者: 刹那メシ
掲載日:2026/09/01

挿絵(By みてみん)


<次のお便りです。ラジオネーム『午前零時の観測者』さんから。いつもありがとうございます。『アミカナさん、ミカさん、こんばんは』>

<「こんばんは!」>

<『お二人が、もし一日だけ身体を交換できるとしたら、何をしてみたいですか?』とのことですが……>

「私はね、まず、お腹一杯食べたい! で、ぐっすり眠りたい!」

<ああ、それは人間の根源的欲求ですからねぇ。最後の一つについてはどうですか?>

「最後?」

<三大欲求の最後です>

「あ……ああ、それはまあ……取り敢えずいいかな」

<今でも何とかできるもんね>

「ラジオで言うな!……後はねぇ……そうだな、思い切り走って、息切らして、汗だくになりたいかな?」

<え? なんで?>

「呼吸とか、汗とか、あと体温とか、そういうのを実感したい。何て言うか、『生きてる』って感じがすると思うから」

<なるほどね……でも、それって代償行為じゃない?>

「代償? 何の?」

<三つ目の欲求の>

「ミカ! もうホントやめて! 結構真面目な話してるから! 『生きているとはどういうことか』について、アンドロイドの立場から語ってるから!」

<ごめんごめん>

「そういうミカは、アンドロイドになったら何したい?」

<う~ん、そうだなぁ……具体的にこれっていうのはないけど……>

「けど?」

<ただ、アンドロイドになったことを実感してみたいというか。世界がどう見えるかを知りたいというか。ああ、本当に見るだけじゃなく、聞いたり触れたり、要は、全感覚で、世界を感じてみたいかな>

「深いね!」

<そう? アミカナは、人間とアンドロイド、両方を経験してるけど、私はアンドロイドになった経験がないから、あなたの世界を体感してみたい>

「そう……」

<例えば、私があなたの唇を感じる時、同じように、あなたも私の唇を感じるのかどうか?>

「……ん?」

<人間はさあ、みんな無意識に、自分が知覚しているものを、他人も同じように知覚していると思っている。でも、本当にそうなのか。そこに興味があるのよね……>

「うん。凄く高尚な話になってるけど、サラっと爆弾ぶっこんだね?」

<ちょっと! 茶化すのやめて>

「いやいや! 何で唇?!」

<だって、例えば、私があなたの胸を触ったとすると、私が感じるのはあなたの胸だけど、あなたが感じるのは私の手でしょう? そもそも対称じゃないじゃん>

「いや、そうだけど……しかも、何で胸?」

<本来対称であるべきものを、対称に感じられるかどうかが重要なの>

「いや、分かるけど……だから、何で唇?」

<……>

「ん?」

<……何か、既に奪われてるみたいだから、もうどうでもいいかなって……>

「いや! 違うでしょ! あれは、泥酔ミカの執事ごっこじゃん! 『執事になって奪って』って自分で言ったんでしょ! 言うこと聞く私も私だけど……」

<ちょっとやめて! そんなの、ラジオで言うことじゃないから!>

「……知るか……。じゃあ、結局何? 自分の唇がどれだけ柔らかいか、アンドロイドになって確認してみたいわけね!」

<……まあ、そうかな?>

「そこは否定しろ!!」

<以上! 『AMラジオ>

「アミカナ・アンド」

<ミカ』でした>

<「バイバ~イ!」>

「……何かさぁ、いっつも下ネタじゃない? いいのか……」


挿絵(By みてみん)

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