次はどこ行く?
第五十七話では、新しい旅行計画を立てる四人を描きます。
次の舞台は春のお花見旅行です。
休日の午後。
莉奈は駅前のカフェへ向かっていた。
仕事を始めてから初めての連休だった。
今日は久しぶりに四人で集まる予定になっている。
店に入ると、
すでに紗奈たちが席に座っていた。
「お待たせしました」
莉奈が席へ向かう。
「お疲れさま」
紗奈が微笑む。
「仕事どう?」
美咲が身を乗り出した。
「大変です」
莉奈は即答する。
全員が笑った。
「でも少しずつ慣れてきました」
そう言うと、
悠斗が頷く。
「顔つきも変わりましたよ」
「そうかな?」
「前より自信がある感じ」
紗奈も続けた。
莉奈は少し照れくさくなった。
飲み物が運ばれてくる。
四人はゆっくりと近況を話し始めた。
仕事の話。
休日の話。
最近あった出来事。
気付けば一時間近く経っていた。
その時だった。
美咲が突然言った。
「旅行行きたい!」
あまりにも突然だった。
全員が吹き出す。
「急だね」
紗奈が笑う。
「だって行きたくない?」
美咲は真剣だった。
莉奈は思わず笑顔になる。
「行きたいです」
「僕も賛成です」
悠斗も頷いた。
それを聞いた美咲は満足そうだった。
「よし!」
「まだ何も決まってないけどね」
紗奈が苦笑する。
そこから旅行会議が始まった。
海。
高原。
水族館。
テーマパーク。
色々な候補が出る。
どれも魅力的だった。
「春だしね」
紗奈が言う。
「春らしい場所がいいかも」
その言葉で、
全員が少し考える。
そして莉奈が口を開いた。
「お花見とかどうですか?」
一瞬静かになる。
次の瞬間。
「それだ!」
美咲が勢いよく言った。
「いいね」
紗奈も頷く。
「春らしいです」
悠斗も賛成だった。
こうして行き先は決まった。
お花見旅行。
満開の桜を見に行く旅だった。
「どこに行こうか」
美咲がスマートフォンを取り出す。
「有名な桜の町があるみたいですよ」
悠斗も調べ始める。
四人で地図を見ながら相談する。
その時間も楽しかった。
やがて目的地が決まる。
少し遠い町だった。
移動は長距離バスを使うことになった。
「旅行っぽい!」
美咲が嬉しそうに言う。
「確かに」
莉奈も笑う。
仕事が始まってから忙しい日々が続いていた。
でも今は違う。
楽しみな予定がある。
それだけで少し元気になれる気がした。
カフェを出る頃には、
全員の表情が明るくなっていた。
春のお花見旅行。
新しい季節の思い出作りが、
もう始まっているのだった。
第五十七話のテーマは「楽しみな予定」です。
未来の楽しみがあるだけで、毎日は少し明るくなるのでした。




