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夫婦道  作者: TOMESAN
3/5

第三話 お義理父さんと

今現在、上戸のとなりには咲そして正面には白髪のおっさんがいた。

「僕が咲の父親の正信だよ。よろしくね、慶太君。」

おっさんは笑顔で上戸に言ってきた。

「あ、あのおじさん。」

慶太が戸惑いがちに言うと

「だめ、だめ、お義理父さんて呼んでくれよー。」

と正信は笑顔で返してきた。

「お、お義理父さん」

「なんだい、慶太君」

「本当に、僕なんかと咲さんと結婚をみとめてくれるんですか?」

咲さんという単語に咲はちょっと赤くなる。

「認めるもなにも、僕はずっと二人が生まれる前から、その気だったけど。」

「「え」」

上戸と咲の声が重なる。「どういうこと、お父さん。」

上戸より先に咲が聞いた。

「あれ?言ってなかったけ。慶太君の父親の正宗と僕は親友でねお互い子供が生まれたら、結婚させようといってたのさ〜。」

マジかよ。

慶太は思った。正宗はごく普通のサラリーマンである。そんな父と黒田組の組長と交流があったとは考えられなかった。

「あいつはね、いまでこそ、普通だが昔は『拳の正宗』と呼ばれるほど強かったんだよ。」

正信は懐かしむように語った。

へーと父親の意外な過去を聞いていると、襖が開いた。

「のわっ。」

いきなり少女が上戸に抱きついてきた。

「へへ。」

「ま、舞ちゃん?」

かわいらしく笑う少女を見て上戸は言った。「こら、舞離れなさい。」

咲がキリっとにらみながら言う。

「えー、やだー。お姉ちゃんばっかずるいよー。」

と言い、舞は慶太を強く抱きしめた。

上戸がどうしようかあたふたしていると咲がドスのきいたこえで

「慶太君、浮気したらわかってるわよね。」

と言ってくるのでますます困った。

「修羅場だねー。」

正信はそんな三人をニヤニヤしながら見ていた。


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