第壱話 出会い
初投稿です。おかしいとこがあると思いますが、読んでみて下さい
駅前は車と道を行き交う人々でいっぱいだった。
上戸はこの人だかりを全速力で駆け抜けていた。
上戸は追われていた。
「待ってよ、慶太君。」
「待てません。」
上戸は、彼を追ってくる少女の方を振り向かずに答えた。
「ただ、慶太君が私と結婚して黒田組つけばいいだけの、話じゃない。」
背後からの少女の発言に恐怖をおぼえながら、上戸は全力で逃げながら、叫んだ
。
「なんなんだー!!」
一時間前、上戸は本屋で、マンガを立ち読みしていた。
上戸が熱中していると背後に気配を感じた。
上戸が振り返ると、上戸より、年上だと思われる美少女が立っていた。
「あ、すいません。これ読みたいんですよね。」
「違うわよ、慶太君」
「え?」
「どしたの?」
「さ、さっき、慶太君て、僕あなたと、初対面のはずなのに。」
「えー、だって慶太君は私の婚約者で、黒田組次期組長だもん。」
は?上戸は事態が飲み込めず、目の前できゃーと顔を赤らめる少女にちょっとド
キドキしながら思った。
にげよう。
上戸が向きを変えて逃げようとすると。
「どうしたの慶太君?」
少女が可愛らしい顔で聞いてきた。
「え、いやちょっとトイレに。」
「逃げるきね。」
少女は素敵な笑みをうかべて言った。その笑みで、上戸の足はもう走り出していた。
そして、1時間近くこんな調子で追いかけっこをしていたのである。
そして、体力にはわりと自信のある上戸でも限界に達しつつあった。
やばい。
後ろであがる悲鳴を聞きながら、上戸は倒れた。