第二話
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ぜひそちらもご覧ください
パスタはいろんなものを取ってきた。
「まずこれは、鳴子だね」
パスタは鳴らしてみせた。木で作られていて、カランカランと音がなる。
「うちのチームは浜よさだけでしか基本鳴子は使わないからね」
「浜よさ?」
智久は言ったまっつんに問いかけた。
「そう 千日草は全員参加の力を入れているお祭りが3つあって、光が丘ヨサコイ、浜松ヨサコイ、そしてどまつり。特にどまつりは3年にとって最後のお祭りであり、一番大きなお祭りでもあるんだ。まあ、細かいことはおいおい知っていくといいさ!!」
「次にこれは、、、」
とパスタが出したのはとても大きな旗だった。千日草の文字が書かれている
「うちのチームには旗士っていうのがいて、この大きな旗を振ってより演舞を盛大にしてくれるんだよ」
とドラゴン。
「え、、こんなの大きいの振れないよ」
杏奈は驚いた様子だった
「だから!俺たちはいつも鍛えてるんだぜ!!」
遠くから大きな声で誰かが叫んでいる。
全員が振り向くとタンクトップの細身の筋肉質な二人がいた。
しかも、手にはダンベルを持っている
「つまり、貝君!!このナイスガイを旗士にしようってことっすよね!!!!」
(つまりってどういうことよ、、、)と突っ込みたくなった
「そうだぜ!炎天!見込みありそうなオーラ出すじゃねえの。自己紹介が遅れたぜ 俺は、、」
「炎天六だ!!!ロクって呼んでくれ!!!」
「おーーい!!」
貝と呼ばれた人が炎天を叩いた
「いや、俺が話そうとしたよね。俺の番じゃね。だよなああ!!」
「そうでした!!すんません!!」
「わかったああああ!!!」
この二人以外は完全に全員置いてけぼりだ。
「えっと、、まあこんな感じっていうのも変だけど、松山貝と炎天六だ」
とまっつんは苦笑いしていった。
ちなみに今だに二人でやり取りを続けている。
「じゃあ、さっきの続き再開しますね」
とパスタが取り出したのが、いろんな小道具。比較的小さい旗や楽器の模型などある
「これ全部演舞の中で使うやつなんだよ すごいでしょ 色々あって」
とベンゼン。
その後みんなで一時間ほど立ち話して解散した。
帰り道
「陽ちゃん、よさこい入るんだね」
「おう あんなに可愛い子が多いとは!」
「あ、そういうことね」
智久は苦笑いした。
「まあでも先輩たちの話聞いて本当にやってみたくなったのはあるな」
「自分もよりやりたくなったよ」
「てか、杏奈ちゃんのこと一目惚れしただろ」
「え!?!?!?」
「あ、そうなんだ」
「いや、まだ何もいってないよ、、」
「いや言ってるもんよ」
顔が真っ赤なことを指摘され、さらに恥ずかしくなった。
「ま、まあいいなって、、思ってるよ」
ととても小声で言った
「いいんじゃねえの 頑張ってみろよ」
「う、うん」
次の週の月曜日
智久と神田は広場で千日草の人たちの演舞の待機をしていた。
「どんどん衣装着た人たち集まってきたね」
「お、おう こんな衣装かっこいいのか 華やかだし、、」
白の生地に背には厳つい顔の男が描かれていた。
袖には小判が描かれていたり桜が散りばめられていたりする。
顔には目尻に濃い赤の線が入れられていて、雰囲気としては歌舞伎のようなものを感じさせた。
観客も集まってきたのを智久が感じていると、友達何人かとみにきている杏奈を見つけた。
「おーい 杏奈ちゃん見つけたからって見過ぎ」
「え、そんなみてないし」
「中学生かよ」
馬鹿にするように笑った
「んじゃ、行くか」
「どこに?」
「いや、一箇所だけだろ」
と言って、神田は手を引っ張り杏奈のところに行かせた。
「おう!杏奈ちゃん 一緒に見ようぜ」
「あ、神田君と瀬上君 もちろん! このほかの子たちもよさこいサークル入るって言ってみにきたんだ!」
「よろしく〜」とみんな軽く自己紹介した。
少しみんなで話していると、拡声器でまっつんが話し始めた
「みなさんこんにちは!!東京農林大学よさこいソーラン同好会千日草です!!」
「こんにちはーー!!!」
50人くらいのサークルの人たちが一斉に挨拶した
「今日は場所の関係とかから二年生と一部の三年しかいませんが、精一杯頑張りますのでよろしくお願いします!!!」
「よろしくお願いします!!!!」
「今日踊らせていただきますのは、去年19代目の演舞『江戸!五右衛門事変』です。江戸の世を生き、五右衛門のその生き様を盛大にその最期まで踊らせていただきます!」
まっつんが話し終えると一人衣装の違う人に立っている場所を譲った。
「それでは!!!!さあ!!」
その衣装の違う男の人がマイク片手に叫んだ。
少しがらついた声だがそれはとても男らしくとても聞いていて場の雰囲気に合っていることを誰もが言わずとも理解できた。
それほどまでにいい声である。
そしてその掛け声とともに踊り子たちは一斉に
さあ!!!!!
と叫んで、一気にまるで歌舞伎のような左手を前に突き出し、右ももを上げるポーズをとった。
すると、衣装の違う人おそらくMCであることを理解できたその人が
「江戸の世に凛々しく生きるその漢!!その名は石川五右衛門〜〜〜!!!!!!!」
と叫ぶとテンポの良い和楽器を使った音楽が流れ始める。その音楽に合わせて、踊り子たちは踊り出す。
その勢いに飲まれた観客は、誰もが手拍子をやめ見入ってしまった。
「生で見ると全然ちげー、、、」
神田は開いた口が塞がらないといった感じだ。
「ね 迫力が違う。しかもこれで半分くらいしかいないって、全員だったらもっとすごいのか、、」
智久は言った
そして演舞はサビに入ろうとしていた
まるでマジックかのように白い生地の衣装から金色の光った衣装に変わった
まわりは歓声で『すごい』の一言。
さらにサビの後にもう一段階のサビの盛り上がりが来てより一層あたりは興奮の渦に飲み込まれる。
(なんなんだこれは、!!!!!)
智久は確信して今の自分が求めていたことがこれであるとわかった。
運命だとも思った。
大学生活自分はよさこいに時間を費やしてまた自分を一つ高みに持っていくんだと肌で実感した。
演舞が終わり、周りの観客からは盛大な拍手喝采で歩いてた人も立ち止まって見入っていたのもよくわかる。
「俺、少しなめていたかもしれないな、、、」
「よさこいを?」
「おう 最初は女子がいるからとかなんか人も多くて楽しそう。そんくらいしか考えていなかったけど。俺本気でよさこいやりてーって思った。」
「自分も少し動画で見たし、他にも聞いた話とか写真くらいだったけど生で見ると一段と違うんだね。」
「俺たち、頑張ろうぜ!!」
「おう!!!」
次の日
体験練習会当日
「先輩なのか同期なのかわかんないね」
智久は言った
「とりあえず杏奈ちゃんたち探すか」
「そうだね 知ってる人探そう!」
周囲を見渡し探していると杏奈とそのお披露目にいた友達を見つけた
「おーい!」神田がみんなに言う
「あ!ヤッホー!」
と女子たち
「いやー全然わかんないね人多くて」
と智久と杏奈が話していると、まっつんが前に出てきてメンバーと新入生分かれるように指示した
「おお 今年も豊作ですな」とまっつんは言う
「でも男子は、、、あ!あの子達じゃん!それと、、3、4、5。。5か〜〜」
とドラゴンは笑った。新入生はだいたい50人入るように見えた。
「よし!始めますか!こんにちはー!!」
「こんにちはー!!」
「東京農林大学 千日草代表のまっつんです!よろしく!まあ一年と絡めるのは8月のどまつりっていう一番大きな大会までなんだけど、そこまでよろしく!!とりあえず、副代表の二人も紹介しますね」
「はーい 私は、ドラゴンって言います。」
みんな苦笑いした
「と、まあ変なあだ名だけど、練習の私は総監督としてやっていくので絡む機会は多いと思います!よろしくね!」
「つぎはーー!!!松山貝!!副代表!そして、旗振ってる!!!熱い想いできたんだろ!!!頑張ろうぜええ!!!!」
「ちょっと、やめてよ恥ずかしい」
とドラゴンが叩いた。
「ははは こんな感じでみんな個性豊かで仲良くやってるんだ さっきも貝が言ってたけど、よさこいは熱くなれる。そして、もう一度おそらく人生最後の青春を味わ会える。仲間もたくさんいる。そんなことできるのって大学だったらよさこいくらいなんじゃないかな。みんな入って頑張っていけることを期待しているよ よろしく!!」
「じゃあ今日は簡単に総踊りと言って、いわゆる運動会で言う所のフォークダンスのような位置っていうか夏祭りの盆踊り的な位置のやつやります!!」
とドラゴン