継承
すいません(*´Д`*)かなり更新が遅れています❗️
頑張らなければ❗️
昔は悪習が正しい事だと信じていたとしても、良くない事だと気づいたら改める。
それが現代の考え方だ。昔の風習には大切な事も沢山あるけれど、昔だからこそ気付く事の出来なかったものがある事も事実。
生贄や差別いろいろあるけれど、生き神はその最たるものではないだろうか?それをこの現代でも肯定する意味がわからない。
でも…
「こんなに静音さんとの交流が上手くいっているのにね」
「まったくじゃ。妾は閉じ込めなくとも、今の伊豆家には悪意を向けるつもりはないからの」
「だからこそ羽島の自由にさせる訳にはいかない。下手すれば第二の静音を作ろうとするかも知れないからな」
「新しい生き神を作るなんて、この現代でも出来るんですか?」
先生の言葉に私は疑問を投げかける。
「条件にあう人物がいれば出来る」
「条件?」
なんだかその言葉に私は嫌な予感がした。
「条件ってなんですか?」
私の質問にみんな静かになる。
「えっと、もしかして?」
私は自分を指差してみる。
「巫女の血筋が最も適している」
先生が重い口を動かす。
私の予感は当たったみたいだ。つまり、私が羽島に狙われる可能性がある?生き神候補?
「じゃあ、羽島はそれを知っていて私をスカウトしようとしたって事ですか?」
「…いや、それは俺でも今まで気付いていなかったから無いと思うが…」
「いやあり得るかもしれない」
先生が否定した言葉をお父様が遮る。
「私達一族が最後に行ったのは静音さまです。静音さまが生き神になったのは江戸中期1782年から1788年に起こった天明の大飢饉の頃だと聞いております。飢饉が続き、生き神さまの力が衰えたからだと皆がいい出した事で静音さまに白羽の矢が立った」
確認するようにお父様は静音さんに視線を移すと、引き継ぐ様に今度は静音さんが話し始めた。
「あれは酷い飢饉じゃった。何年も作物の不作が続き人が沢山飢えて死んでいった。人々の心は疲弊し、日本各地で沢山の生贄が様々な神に捧げられたのじゃ。妾もその中の一人じゃな」
200年の長い間、静音さんは世の中を見つめているんだ…。
「まあ、妾の場合生き続けておるし、半分の100年ほどは自由に生きておるからの。他の者とは違い幸運だったと言う事じゃ」
「話を戻しましょう。静音さまが生き神になって200年、生き神の廃止を一族が決めたのが100年。元一族の端くれなら巫女の一族を見つけるのは、その気になれば容易いでしょう。生き神の廃止を受け入れなかった人達なら尚更、力が無くなり弾かれた一族とは言っても巫女の血筋です。巫女の一族をこの100年の間、監視し把握していた可能性もありますね」
「そうだな…俺は他に気を取られ過ぎていたみたいだ」
先生は大きくため息をつくと、お父様に降参した。
それを見てからお父様は視線をつぐみさんに移した。
「ではアストラルの鍵の話に移りたいのですが…つぐみさん。今まで後継ぎ候補として頑張ってくれていましたので本当に申し訳ないのですが、正嗣が瑞樹さんと共に継ぐと言う事になりましたので、跡継ぎ候補と婚約の解消はよろしいですか?」
「大丈夫よ。寧ろ肩の荷が降りて安心したくらい。これで好きな人の元へ行けるわ」
「ありがとうございます」
お父様とお母様が二人で深々と頭を下げる。
「あのっ、つぐみさんて先生の婚約者だったんですか⁈」
今の情報の中で一番驚いてしまった。
「一族間の取り決めで、俺は一切認めていない」
先生がぷいっと横を向いてしまった。
「大丈夫よ瑞樹ちゃん。お互いそんな気無かったから。それよりも瑞樹ちゃんが来てくれてありがたかったくらいよ」
つぐみさんは私を気遣って言っているのか、それとも本心なのかわからなかった。
「では正嗣への知識の継承と、忘却の封印をいまからさせていただく」
「承知致しました」
今度はつぐみさんが深々と頭を下げ、その前に出たのが静音さんだった。静音さんは頭を下げたつぐみさんの頭へ手を差し出す。
「えっ?」
私は思わず声をあげてしまい、慌てて両手で口を押さえた。
そう、頭へ差し出された手は、そのまま頭の中へずぶずぶと入っていった。
これが知識の継承と、忘却の封印?そう思って見ていると、静音さんはつぐみさんの頭の中から光る珠と一つの鍵を取り出した




