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授業開始!

さて…と、先生が私達の前に立ち、授業の様に私達が聞く。

「今回の最終目的は君達の子供に逢いに行く事だが、その段階まで行くには何段階かあるからな、まだまだ先だ。まず最初は扉を創る所から始める」

扉?空間を創り出すのでは無く、先ずは扉?

空間と空間を創ってそれを繋ぐと思ってたのだけど、扉からなんだ…

「扉はどんな扉でもいい、自分の思い描く扉を作成する」

この空間から抜け出すための扉か…どんなのがいいかな…あれ?

「どうやって扉を創るんですか?」

「だから今から説明するんだろう。先走りすぎだ」

眉間にシワを作りながら先生は私を睨む。

はい。すいません…大人しく聞きます。

私が大人しくなったのを確認すると、先生は両手を天井に掲げると、そこに何か雲のような物を集め始めた。

「これが扉を創る為に集めたアストラル物質だ。これが材料になる」

掲げていた両手を下ろし、手の中に集まったアストラル物質を先生が近くで見せてくれる。それは本当に雲みたいな物で、先生の手の中でぐるぐると渦を巻いていた。

「これがアストラル物質…不思議な物ですね」

睦月がアストラル物質を見て、素直な感想をお伝える。

「不思議な物か…それは言い得て妙だな。この物質はアストラル面を構成している、想像力の塊だからな、不思議なもので出来ている」

先生も睦月の感想に満足しているようだ。

アストラル面を創り出す物質。想像力の塊…あそこは確かに想像力が創り出した空間がたくさんあった。あらゆる宗教のあの世が集結した世界、全部人間一人一人が生み出した無限な空間だった。

私は頻繁に弥生と会っていた頃、沢山の楽しい空間を見て回った事を思い出した。

「アストラル面を弥生と遊び場にしていた頃はワクワクと不思議でいっぱいだったものね」

「うん。不思議で溢れてた」

弥生も懐かしい様な表情で答えを返してくる。

「いい感じに想像力をフル回転させているな。その想像力で扉を創り出してみろ」

掌に想像力を集める感じ…扉、扉、扉…。

私達は各々に想像力を高めていく。

すると、私の掌に段々とモヤの様なものが集まってきた。まだまだ薄いけど何か…!

と、そこで私の集中力がぱんっ!と切れた。なんか弾ける感じだった。

「あれ?」

もう1回挑戦してみる。でも…やっぱり途中で消えてしまう。

みんな同じ感じの様で、隣で首を捻っている。何度か挑戦してみるけど、やっぱりダメだ。

「おい、しっかりと扉を思い描いているか?アストラル物質が出来た所でその球体に気を取られて、扉のイメージが飛んでいないか?」

そうか…球体に意識がいって扉のイメージが薄れてしまう。意外にイメージを持ち続けるのは難しいらしい。

「扉のイメージと物質の固定が重なる様にしながら物質を固定、その後物質を扉の形に変化させるんだ。それが難しければ、最初は球体、それから球体から扉への変化を段階的にイメージしてみろ」

一気に創り出すには重なるイメージ、でも時間をかけていいなら段階的にか…

なんとなくわかった様な、そう思いながらも言われた様に段階に分けてやってみる。

雲がぐるぐるしている様な球体…球体…そのイメージだけで創って行くと、はっきりと球体がわたしの掌の上に浮かび上がった。

それはさっきの先生が創った物と同じ感じだ。私は慌てて固定のイメージで消えない様にする。

「先生!」

先生に視線を向けると、小さく頷いてくれる。よしっOKが出た!

私が小さく空いた手で拳を握ると、ちょうど集中が切れたのか、弥生が口を尖らせる。

「瑞樹もう出来たの〜いいな〜」

「そんな暇があったら、さっさと続けろ!」

先生が弥生の頭を軽くコツンとたたく。

私はそれを笑いながら次に進む為に再び集中する。雲の様な球体だったものが、粘土の様な動きになりモコモコと形を変え始める。

扉、扉、扉…

扉を思い描きながら集中していく。と、

「おいっ!」

突然の先生の声に私はびっくりすると、先生の顔がすぐ近くにあった。少し呆れたような顔だ。

「えっ?」

私がキョトンとしていると、先生は苦笑する。

「えっ、ではないだろう?」

???

「扉がその大きさで入れるのか?」

「あっ!」

私が創った扉は犬が入れる位の大きさで掌に乗るくらいだった。

「ついっ、ね」

えへへと、先生に笑って見せる。

「まあ、鳥の姿で行き来するなら便利だがな…とりあえずやり直しだな」

腰に手を当てながらふうっ、と息を吐きながらも先生からリテイクされた。

しばらくチャレンジしていると、だんだんと出来るようになり、最後には完璧なドアが3人とも出来る様になっていた。

「さあ、次々に行くぞ。ドアが出来上がったら中の空間創りだ。さっきと似たような感じだが、今回は風船を膨らませる感じだ。中に空気を入れる感覚で空間を創り出す。だからと言ってさっきみたいに風船みたいな丸い空間を創るなよ。創るなら四角い空間を創れ。そこまで辿り着けば、出来上がったも同然だ」

先程の失敗もあり、空間は丸くもなく、四角い空間が3つの扉の先に扉を創るときの半分の時間で出来上がった。

でも…

「さすがに疲れてきたようだな。今日はここまでにするか?」

「そうですね。卵を追跡した時と同じくらい疲れたかもしれない」

睦月の表情も疲れを隠せないでいる。

「だったら今日はここまでだ。長くお前達の姿が見えないと周りの者達も心配したり、不審に思ったりするからな。今日は戻れ」

先生はあっさりと中断させると、明日の開始時間を決め始める。

「自由になる時間はどのくらいだ?」

「今日と同じくらいかな?午前中はかなり仕事があるし」

ねっ、と弥生が睦月に同意を求める。

「そうだな。言えば1日休めるが、午後の方がありがたい」

「だったら、明日は午後からだ。俺たちの事は気にするな。空いた時間で調べたい事をしらべるからな」

明日までの予定を決めると、二人を送り出し、すぐに先生は次の作業に移り出した。

「先生はこの後はどうするんですか?」

「お前はここにベッドを作るから休んでおけ。俺は少し出かけてくる」

「私一人でお留守番ですか?」

「出来るだろ?」

先生はニヤリと笑って私を揶揄う。

「出来ますよ!ただ…暇だなと思っただけです」

「暇か…だったら、寝る前に自分でベッドを創ってみるか?さっきの復習になるしな。お前は二人よりもまだ疲れが軽いだろ?」

あっ、バレてた…確かに私は睦月達ほど疲れを感じてはいなかった。

「確かにまだ創れるかもです」

「だったら俺が出掛けている間に二人分のベッドを創っておけ。宿題だ」

「はい。了解です」

頼んだぞと、一言告げると先生はドアを一つ出してその中に消えていった。



なかなか忙しい日々を過ごしております。

皆さま自宅でもいろいろ出来ますよ!^_^

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