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チキンピラフ

少しペース落ちます

ゆっくり更新していきます

私と睦月は交配所を出ると、食事をする為に睦月のお勧めのお店に入った。そこは少しレトロな感じのCafeだった。カランとなる扉のベル、少し薄暗い店内、みんなが座り少し柔らかくなった皮のソファー、大理石の様なテーブル、そしてそれらの中心にこじんまりとしたカウンター。私の世界にも、最近はそんなCafeはもうあんまり無い気がする。

「すごいレトロ…」

「最近はアンティークがお洒落なんだよ。入りにくい感じの店が今流行りで、そこでブラックコーヒーを飲む。それがかっこいいらしいぞ」

「らしいって…睦月は思わないの?」

「ん、ああ。そうなんだよなぁ、俺は少し変わっているらしいからな。他の奴らと考え方がまるで違う。こっちの世界ではあんまり好ましくないんだが、まあ…表にそれを出さなければ大丈夫だからな」

「それでここに来たのね。みんなと一緒と言う印象の植え付けって所かしら?」

「そういうことだ。でも、味はうまいから安心しろ。俺のお勧めはチキンピラフだな。あれは絶品だ」

「チキンって…共食い?」

「ばっ、共食いって何だよ。俺たちに羽があったって、鳥の遺伝子が組み込まれていても、俺たちは人間だよ。だからチキンは普通に食い物だって。それにこの世界の地上には鳥たちがあふれているからな」

「それよ。どうして人間が住めなくて、他の動物が地上に住めるの?おかしいと思わない?どう考えても、科学技術やいろいろな道具を使う人間が住めないのに、どうやって動物たちは太陽フレアから身を護ったの?そんなに進化の仕方が違ったって言うのかしら?」

睦月は、私の問いにチキンピラフを二人分注文しながら、ついでのように答える。

「疑問が山積みだな…それは全部解決しなければ駄目か?」

「ごめんなさい。そうだったわね、本当は解決したいけれど、全部は無理だってわかってるし、少しずつ重要なものから解決していくわ。それでいいかしら?」

「よし、それじゃあ飯食いながら、紙に書き出してみるか?そうすればどれを優先すべきかが出てくるし」

「ううん。あまり残る物は止めた方がいいと思うわ。大丈夫私の中にはいろいろな計画が出来上がっているから。まずは、子供たちのカプセルが見たい」

それを聞いて、睦月の口角が、よく見ていないとわからないように、ゆっくりとそしてひっそりと上がる。

「それが一番にくるか…一番大変だぞ。あそこは卒業したものには厳しい」

「わかってる、弥生にそれは聞いていたから。だからこそ、私はここへ来たのよ。私は、こっちの空間を自由にアストラル体で動く事ができるわ。それには、この周辺の地理をしっかりと頭に入れておく必要があるのよ。だから、まずは私をいろいろな施設の場所へ連れて行って。入らなくてもいいの…場所を知っておきたいから」

「そういうことか…面白いな。だったらカプセルと言わず、もっといろいろと場所を教えてやるよ。おれが怪しいと思っているいくつかの場所をな」

「さすがね。弥生には聞いていたけど、本当にいろいろと調べているのね睦月って」

チキンピラフが運ばれてくる。その間会話を止めながらも、店員がいなくなると再び会話を再開する。

「うまいぞ、食べながら話そう」

「うん。いただきます」

運ばれてきたチキンピラフは本当においしかった。大き目のチキンは想像以上に柔らかくジューシーで、それでいてお米はふっくらとしていて、野菜と共にぱらぱらとこぼれる…香りもターメリックや黒こしょうなどいろいろな香辛料が効いていて抜群だ。

「おいしい…」

「だろ?店のセンスはともかくとして、これは俺も大好きなんだよ。すぐに恋しくなる味なんだよなあ。なにが他と違うんだろうな」

「そうね、たぶんバランスがいいのよ。大き目のチキンにはケチャップライスより、ターメリックライスの方が相性がいいし、それに野菜の大きさやターメリック以外の香辛料も丁度いいのよ。これ以上他の香辛料が多かったり、野菜が大きかったりしたら駄目ね」

「へ~料理好きなんだな」

「うん好きよ。料理を人に食べてもらうのが特に好き。自分の料理を、食べた人がおいしいって言ってくれると、すっごく幸せな気持ちになるの」

「いい顔してるよ。ま、弥生の顔なんだけどな、それでも弥生のそんな笑顔、なかなか見たことが無い」

「弥生にそんな事言っちゃ駄目よ。女の子にはね」

「了解。で、話を戻そう。俺の気になる場所だ」

「まって、ここでは人の目が気になるわ。場所を移したいわ」

そうだ、いまさらとは思うけれど、不安要素は少しでも作りたくない。周りで誰も聞き耳を立てていないとも限らない。核心に近づく話は特にだ。

「散々今まで話していたのに?まあ、確かに詳しい話は公共の場では話しにくいか…いいぜ。俺の部屋に行こう。それでいいか?」

「いいの?」

「いいぜ。別に部屋に女連れ込んでは駄目なんて法律は無いしな。それに、部屋に戻るとしても、何も知らないままだと困る事もあるだろうし、俺の部屋でいろいろこっちのシステムも説明するよ」

「それじゃあ、急いで食べて移動しましょう」

「了解」

私達はゆっくり味を堪能したいと思いつつも、急いで食事を済ませ、睦月の部屋に移動する事にした。

ターメリックチキンピラフ美味しい^_^

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