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トータルジャスティス 1ー7

カゲツは試験管の中の少女を知っていた。




[この少女の名はミサ。一年前に知り合った。俺はホムンクルスの傭兵部隊として、人間を殺めていた。殺忍カゲツ。それが過去の俺だった]





その日も警備と称し人間を苦しめていたカゲツ。[大将。やっぱバイクは楽しいですな。そうだ!ゲームでもしましょうよ][ゲーム?][そうです。人間をバイクで追いかける。先にくたばった方が負け。報酬は昼飯。どうです?][サバイバルゲームか?この時代らしいな。良かろう。俺が負けたら1週間おごろう。どうだね?お前ら。賭けるか?]カゲツのチームは賭け事に興じていた。




[恰幅の良いやつが良いな。ヨシ!アイツだ。ヨオ!来い!お前]




[ホムンクルスか?暇か家業だな。朝っぱらから賭け事か?良かろう。その腐った根性叩き直してやる!]




こうして人間狩りゲームが始まった。周りの人間はまた始まったと呆れていた。一人の少女が前に出る。[アノ〜!いけないと思います!][アーン?なんだ!クソガキ!引っ込んでろ!][待て!ナアお嬢ちゃんヨゥ。俺に文句を言うやつあ、初めてだ。名前は?][ミサです。貴方はカゲツさんですよね][止めた!殺しはまた今度だ。いつでも出来る。今日はドライブだ。行くぞミサ][ケッ!また気分屋のカゲツ様に救われたな。まあどうせいつでも殺れる人間だ]




カゲツはミサを後ろに乗せドライブした。[カゲツさん。何故、ホムンクルスの味方をするんですか?][そりゃよー。人間になれないからだ。俺は産まれも育ちも改造人間。ホムンクルスだからさ。オメーらがホムンクルスになれないのと似てるな][私は受け入れますよ。だって可愛そうじゃない?人間のお友達が居ないなんて][お嬢ちゃん。あんたは幼いだけだ。そのうち解るさ。人間は権力にひれ伏す。その権力が欲しいからだ。手に入れた俺達は従う理由が無い][そんな事はありませんわ。だって、その改造人間は人間がいたから造られたんじゃないですか?][まあな。なかなか面白い奴じゃないか?お前。気に入った。俺の女になれ。悪か無いだろう。何でも手に入るぜ]





強引な取引でカゲツとミサは始まった。



やがてカゲツは虜になり、人間の味方をする事になったのだ。それは優しくしてもらったミサへの報酬でもあった。初めて出来た人間の仲間。ミサ。それがカゲツを変えた。





そんなミサやカゲツをホムンクルス達も恐れていた。ミサがホムンクルスに捕らわれ実験体にされたのはその後だった。





[貴方はミサを愛していた。そうね]アイシャはカゲツの肩に手を置いた。[愛か?イヤ違う。義理だ。彼女への報酬。全力で彼女を守る。そんな事しかしてやれなかった][似てるわね。今は亡き父に。私の父さんもそうだった。私はホムンクルスに立ち向かう事しか恩返しが出来なかった][そんな宿命なんだろ?改造人間なんて。間違えた進化なんだろ?俺らは被害者なんだ。だから戦う。目の前の相手を葬る為に]カゲツはジェイルを睨む。[下がれ!アイシャ!俺は守れなかった。その償いだ!][父の敵、ジェイル。エラルドもそうだった][冗談じゃねー!俺はエラルドみたいな救世主でも、ミサのヒーローでもない!ホムンクルスだ!人間の敵は俺が裁く][なら、共闘で良いわね。私もホムンクルスなんですもの][構わないが俺の後だ!前には出るな!]





[フン。延長は終わりか?実に素晴らしい芝居だ]ジェイルは手に息を吹き込み、カゲツにかざした。火花の様なスパークを上げてカゲツの動きが止まる。[何だ!このプレッシャー。動けない!][伊達に将軍はやってないさ][カゲツ!伏せて!パンパーン]アイシャの二丁拳銃が火を吹く。[緩いわ!]手刀で弾丸を真っ二つに切り裂くジェイル。弾丸を片手に取り、見つめる。[撃ったのは二発。2つに切り裂き4つ。これでまた新たなショーが始まる]4つの弾丸を宙に放る。弾丸は宙に浮く。[アイシャ!選べ!お前の武力で何を奪うか]指で弾丸を操作する。[先ずはお仲間さんか]弾丸を投げ返すジェイル。カゲツの手足に弾丸が襲う。十字架の様に壁に架けられるカゲツ。[グフッ………なんて能力だ。違い過ぎる…………]




[カゲツ!イヤーッ!]拳銃を床に投げ駆け寄るアイシャ。[生きなさい!貴方は!ミサさんの為に!][スッ………すまん。アイシャ。………グフッ]ジェイルを睨むアイシャ。[私の過去も!夢も!希望も!全て奪った悪党!ジェイル!][そうだ。それで良い。やっとその気になったか?この時を15年待った。裏切り者エラルドと出逢ってから。知っていたか?君の父上と私は戦友だったのを。奴がお前を保護すると決めた15年前。その時、道が別れた。人間とホムンクルスの][だから、何も関係の無いカゲツを巻き込んだ。貴方の道の先に人間の苦悩があった!][黙れ!エラルドの隠し子!][そこまでだ!お前たち!]一人の男が空に浮かんでいた。[久しぶりだな。アイシャ。五年ぶりか?][父さん?][エラルド!貴様か!][蘇った。お前と同じだな。ジェイル!全て聞かせて貰った。アイシャを通じて。すまんな黙っていて。アイシャ。下がれ!奴はお前らには倒せない。死んでいるのだから]





エラルドはジェイルの強さの秘密を知っていた。





続く

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