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トータル ジャスティス

ネクスト リザーバー。次の天下は人造人間ホムンクルスに軍配が上がった。正義も理性も夢も全て、彼等の力にねじ伏せられ、人間の新たな進化が正しいとされていた。人はその人造人間を新世代軍と呼ぶ者もいた。新世代軍による統一。それは人間の敗北を意味していた。




エラルドが引き取った人造人間、アイシャ。彼女も対、新世代軍[レジスタンス]の一員だった。




今日もバイクで走り抜けるアイシャ。地下シェルターに向かう。




[合言葉は?][エデン。楽園だ]鉄の門が開く。[アイシャか?今日の収穫は?]手を上げるアイシャ。[さっぱりだわ。また移民をしなきゃいけないかな]麻の袋を下ろすアイシャ。中を確認する。[この位か?メカは無いか?ジャンク屋に売れば金になるぜ。食料よりかはな][ジョー!食べないでよ!子供優先。そうゆうルールじゃない?大人は我慢しなって子供達は教会に?][アア。いるみたいだよ][それからジョー。コレを調べといて欲しいんだ]ポケットから機械のパーツを投げる。[オットット。なんだコレ?ホムンクルスのパーツか?]空に透かしパーツを見る。[新型みたいね。調べられる?][設備が無いから少しはな。解析しとくよ]





[ウワーッ!アイシャお姉ちゃん!]子供達が駆け寄る。[元気だったかい?ホラ、土産だよ][ウワーイ!ありがとう!]神父が指で招いて呼ぶ。




[アイシャ。また盗賊気取りか?例の新世代軍と変わらんな。君には正義は無いのかね?][捨てたわよ。三年前のあの日。生き残る為に犠牲は付き物なのよ。あんただってそうなんでしょ?][元、総理大臣が今じゃ錆びた教会の神父か。満足してるさ。私もあの悪夢の日、死んだのさ。彼等と共にな。だから亡骸を持って帰った。記念にな。父親の墓標には行ったのか?命日だろう][そうだったっけ?忘れてたよ]アイシャは父親の墓標に手を合わせた。





………父さん。すっかり変わってしまったよ。この国は。情けない位にね。でも皆、生きている。貴殿方が活躍した国で。それで良いのか?その答えは誰も知らない………



父親の形見の拳銃が天を貫く。銃声は虚しく消えた。




[珍しいねぇ。鬼の目にも涙かい?アイシャ]ジョーが花束と酒を持って歩いてくる。[ヤッコサンと一杯やりたくてね。どうだい?一緒に][遠慮しとくわ。明日の仕事もあるし][そうかい。アア。あのパーツだがな。解析不能だ。セキュリティーが破れない。大切なメモリーなんだろうよ]アイシャに投げ返すジョー。[パシッ!セキュリティーねぇ。他の町で当たってみるよ。技術者もいるだろう][その町っちゅー物がありゃな。この前も摘発されたらしいぜ。人間は群れちゃいかんのだと][ジャー私は明日の支度があるから][フン。連れねーの][ナンパの仕方ぐらい勉強しときなさい]





………旦那さんよ。俺は嫌いじゃ無いぜ。この時代。抑圧された世界だが皆、元気だ。それなりにな。刃向かわなきゃ最高だぜ。別にアンタラを無駄だとは言わねーがな。マーそれに近いわな。アンタラが生きてたらな。見せてやりたかったよ。未来を…………




大河内ジョー。彼は機械の技術者だった。ある日、その腕を買われ、新世代軍に雇われた。だがしかし、彼は多数派が好きじゃないらしい。大多数が就くのだからあえて選択肢から外すと。そんな理由から人間側に就いたのだった。どことなく謎が多いがおそらく仲間である事には代わり無かった。





次の日、アイシャは少し遠くまで物資を探しに行った。





[アイシャ。ガソリンが切れそうなんだ。少し頼めるか?お互いに厳しいんだ。無理にとは言わん。余りを分けて頂けませんかと。こんな具合だ][あればな。期待はしないでほしい]トラックに乗り込み物資を探しに行くアイシャ。その物資を皆で分ける。無くなれば移民する。そんな生活だった。

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