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モブ近衛兵の俺が冤罪で投獄されたが、なにやら様子がおかしい!  作者: らいすクリーム


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3/10

同僚で友人の近衛兵ライエルがまた来たが、遂にあの言葉を口にする?

「…ライエルか?」


急いでここまで来たであろう者は

鉄扉の前で、息を整え、低く囁く。


「そうだライエルだ。セブン…大変なことが起きた。

王宮で“動き”があった。

お前に伝えなきゃならない。」


だが俺にも大変なことは起きている。


「まてライエル、影と名乗る者がここに来た。」


俺の言葉は、彼にとって予想外だったのだろう。

情報を伝えようとしてここに来たライエルだが、逆に驚く情報を得て言葉が出ない。

沈黙が、石牢の空気をひりつかせる。


やがて、低く押し殺した声が返ってきた。


「…影、だと?」


普段は冷静な彼の声に、わずかな乱れが混じる。

彼が周囲を素早く見回す気配が伝わってくる。


「その“影”と名乗る者…何を言った?」


声は低い。だが、焦りを隠しきれていない。

あなたが返答する前に、ライエルはさらに続ける。


「王宮の中で“影”を名乗る者は…一人しかいない。

そいつがここに来たというなら…

状況は、俺たちが思っているよりずっと悪い。」


拳を握る音がする。


「そいつは敵だ。だが…同時に、王宮の闇に最も近い存在でもある。」


ライエルは息を整え、慎重に言葉を選ぶ。


「何を聞かされた?王妃殿下のことか…それとも、お前を陥れた者の名か。」


俺の答えを必要としているが、同時に

“聞くのが怖い”という気配も滲んでいた。


俺は影が言ったことをすべて話す。

今信用できる者はライエルしかいない。それは確かだ。


王妃が王宮の”誰よりも近い存在”に監視されている事や真相を知るかのような物言い。

影から得た情報を手短に伝え共有した。

すべてを語り終えた瞬間、鉄扉の向こうでライエルが小さく呟いた。


「その“影”は……王宮の裏側を知り尽くした男だ。

俺たち近衛兵が一生かけても届かない場所にいる。」


鉄扉に手置いた手は覚悟を固めるように

ゆっくりと力を込めている。


「王妃殿下が監視されているという話…それは、俺が掴んだ情報とも一致する。」


ライエルは、俺が得た情報を確信に変えていく。


「殿下の周囲にいる者の中に、“影”の協力者がいる。それも…殿下が最も信頼していた人物だ。」


ライエルは続ける。


「セブン。お前を陥れたのは、王妃でも王でもない。

だが…殿下の“側”にいる誰かだ。」


もっとも危惧していた人物、王は

この陰謀の首謀者から外れるということか。


ならばまだ希望はある。

王が健在であるならば冤罪を明らかにし

正しく裁かれる希望はある。


ライエルが深く息を吸う。


「そして、王宮で“動き”があった。それを伝えに来た。」


一呼吸置き、また続ける。


「王妃殿下が…倒れた。

意識はあるが、誰とも会おうとしない。

侍医は“心労”と言っているが…おそらく嘘だ。」


倒れた…!?


何者かに襲われたのだろうか。命に別状はないのか。


「殿下の部屋の前には、見慣れない兵が配置された。近衛兵ですら近づけない。

まるで…殿下を“隔離”しているようだった。」


影の言葉が脳裏をよぎる。

『王妃は監視されている。王宮の誰よりも近い存在に。』


ライエルは続ける。


「これはもう、お前の濡れ衣だけでは済まない。王宮そのものが、

何かに乗っ取られつつある。」


そして運命を左右する一言がついに、

ライエルの口から出る。


「俺は…お前をここから出す覚悟がある。」

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