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ヤバババ
「貴女、カバルス軍の人じゃないわね」
「ぐ、軍人でもなければ地球の人でも無いけど……ねっ!」
女が一瞬私に詰め寄った時握力が緩んだ。
その隙に思いっきり下に振り下ろす。
バランスが崩れた女の背中を全体重かけて押してやれば、正面から転けた。
「チッ……ガキがっ!!」
そそくさと人混みに紛れれるようメインの乗り換え口へ急ぐ。
口悪いし、ヤバそうだし。
「いつもと違うことはするものじゃないね」
とりあえず離れることを目的に、出発直前の電車に乗りこんだ。
駆け込み乗車は宜しくないが、珍しくもない為に注目もされない。
荷物を落としてないか確認してみる。
と、見覚えのないデバイスがカバンの外ポケットに入っている。
「……GPSじゃん、ヤッバ」




