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その74・券売機の気持ち・ラーメン屋編

僕は券売機。


誰も知らなかったかもしれないが、僕は機械だけど心がある。


それはいつから?と聞かれたら、答えられないがとにかく心がある。


様々な券売機があるが、僕はラーメン屋の入り口にて、お客さんを見つめているのだ。


僕はこのラーメン屋がオープンした十年前から、一貫してこの場所に立っている。


近くには会社があるため、サラリーマンやOLの方々が多く訪れており、休日になると遠くからわざわざ足を運んでくださるお客さんもいる。


どうやら、僕がいるラーメン屋はかなり人気店みたいで、大将も有名ラーメン店のオーナーの一番弟子みたいなんだ。


そのため、休日には行列が出来るほどであり、僕の仕事もかなり忙しさを増すのだ。


ここのおすすめは機械だから分からないが、どうやら人気のメニューは「とんこつ味噌ラーメン」であるため、おすすめは恐らくこれだろう。


僕がいる店には、色々なお客さんが来るため、人間観察が好きな僕にとっては、かなり充実に感じている。


今日も僕は仕事に張り切っているのだ。


現在は夜。


大体夜は、お客さんの来店率がかなり低くなり、閉店時間の一時間前になるとほとんどお客さんは来ない。


現在もそのゾーンに入りそうになった時、一人のお客さんが入ってきた。


服装はスーツ姿であり、恐らく残業明けのサラリーマンだろう。


券売機の前に立つと、サラリーマンは分かりやすそうに首を傾げてから


「どうしようかな」


やはり頭と体力を使った後には「塩ラーメン」をおすすめしたい。


塩分を取ることによって、疲労などに効き、エネルギーチャージにも効果があるらしいのだ。


だが、サラリーマンは


「塩にしようかな。でもとんこつでもいいんだよな」


とんこつラーメンは確かに美味しいのだが、体力を使った後にとんこつはかなり胃に来る可能性がある。


僕はあまりおすすめは出来ないのだが、サラリーマンは更に悩んでから


「餃子もいいんだよな。チャーハンも食べたいな」


いや、どんだけ食べるんだよ。


ラーメンに餃子・チャーハンとなると、まるで朝食・昼食抜かれたのかと思うほどの量だ。


それも、もう夜遅い時刻にそれだけ食べるとなると、明日が大変だぞと思っていると


「よし、決めた。醤油にしよう」


やはりスタンダードかい!!と思い、ついずっこけそうになってしまった。


サラリーマンは醬油ラーメンのボタンを押し、そのままカウンターに向かって行った。


だが、結局は醤油という気持ちも分からなくはない。


人間って面白い。


~終~

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