その66・新車自慢
今、初めて友達を「うざく」思えた。
俺は大学生の男だ。
まだ大学に通い始めて間もなく、現在は経済学を主に勉強をしている。
いつかは、立派なデイトレーダーになるべく、日々経済・株・投資などを頭に叩き込んでいる。
そんなある日のことだった。
一つ上の先輩男性に呼び出されて、彼の自宅まで向かった。
近所ということもあり、俺は歩きで向かうことにしたのだが、なんとなく嫌な予感はしていた。
その先輩男性は、かなりの自慢癖がある。
それがただの自慢ではなく、人を見下したような言い方をするのだ。
それが嫌で友達を離れた人はかなりいる。
以前では、海外旅行に行った際のことを言ってきて「お前らには無理だろうな」という言葉を残した。
それに俺はあまり何とも思わなかった。
それは理由があり、当時は周りにかなりの人数がいたため、あまり自分事には思えずに、スルーしていたのだ。
しかし、今日は一人で呼び出されているため、俺のメンタルが持つかどうか心配になりながらも、一人夜の道を淡々と歩いていた。
自宅の前に着くと、既に先輩は玄関まで姿を現しており、こちらに向かって手を振っている。
近づくと、先輩は微笑みながらも
「おせぇよ。なんだ、女のところ行ってたのか」
「行ってませんし、女はいません」
「そうか。まぁモテねぇお前にとっては、きつい現実だろうな」
早速、一つ目のイラ(苛立ち)が加算された。
それも笑いながら言ったところに、俺は更なる苛立ちを覚えた。
だが、そこは堪えながらも
「で、なんですか」
「実は、車買ったんだよ」
「車?」
確かに自宅の車庫には、赤色の外国車が停まっていた。
それもこのメーカーはかなり値段がするところであり、一台五百万はくだらないほどだ。
俺は驚きながらも
「めっちゃ凄いじゃないですか」
「だろ? まぁ車なんか縁もゆかりもないお前にとっては、どうでもいいかと思うけど、俺にとってはかわいこちゃんが出来たようなもんなんだよ」
二つ目のイラ(苛立ち)が加算されました。
まず、俺は運転免許証を取ろうと、今自動車学校に通っている。
それもこの先輩は知っておきながらも、こんなことを言う。
すると先輩は笑いながらも
「まぁ、今度俺の彼女紹介するよ。モテねぇお前へのご褒美だよ」
三つ目のイラ(苛立ち)が加算されました。そろそろ爆発のお時間です。
すると先輩が車キーを取り出してから
「ちょっとお前に見せてやるよ。この車がどんな動きをするか。その節穴な目で見てろよ」
正直帰る前に、この車のタイヤをパンクさせたいくらいだったが、俺は人間性が欠けることは一切しない主義であるため、堪えた。
先輩がエンジンを付けると、まさかのかからなかった。
「あれ?なんでだ」
理由が俺にはすぐに分かった。
それはエンストだ。
バッテリーが理由が分からないが、壊れているのだろう。
そのまま一切エンジンがかからなくなり、戸惑っている先輩。
俺はそれをよそに、俺は自分の家に帰ることにした。
なんだかスカッとした。
~終~




