第7話『共同作業』
顔合わせと自己紹介が終われば、その後はホールに向かい、一般入学の生徒たちと一緒に入学式に参加した。
式典はこちらの世界でも退屈で、ぼんやり話を聞き流していたら終わった、程度のものだった。特に話の長かったおじさんは国の偉い人のようだが、横を見るとテュエラが思いっきり寝落ちており、おいおいそれでいいのかと気が気でなかった。
また、今回も学長はサボりだったらしく、学長からのお話は代理でシエルカが担当し、ひたすらスベり倒していた。あの凍りついた空気感はさながら氷魔法のよう。全生徒の間でも、笑いを堪えていたのはカリンだけだった。無論、キリノもぴくりとも笑えなかった。
そんなこんなで、今日の魔法学校は終了し、放課となる。特待クラスは寮に戻り、新生活の準備をする時間だ。ここでシエルカから部屋割りが伝えられ、キリノと同室なのはクラウディアだと判明した。
まだ人に慣れていないのか、警戒心全開の彼女と部屋に戻る。キリノは最初にさっさと制服を脱ぎ、部屋着に着替えることを選ぶ。クラウディアにも促して、彼女も慌てて着替え始めた。
魔法学園の制服は個人でスカートの色を選ばせてくれる、防護魔法のエンチャントがついていると嬉しい機能もあるのだが、自室でずっと着ているのはさすがに暑苦しい。
ちょうど同じくらいに着替え終わって、互いに荷物を置いた方のベッドに座り、しばしただ黙っているだけの時間が過ぎた。
「あ、あのっ」
沈黙を破ったのはクラウディアの方からだった。
「き、き、キリノ様……ってお呼びしても」
「そこまで畏まらなくて良い。同級生なんだ」
「い、いえ、それは……私、皆様みたいに家柄も良くないですし……」
旧王族が3人に、キリノの家は昔魔法使いだった貴族。クラウディアから聞く限り、ネージュの一族もかなりの名門らしい。それもそうだ、だってネージュは名乗りに『フォン』が入っている。
となると、クラウディアが唯一の平民出身の特待生であり、本人の性格も相まって、緊張したり怯えたりするのも無理はないんだろう。
「……まぁ、無理はよくないからな。皆は何とも思わないと思うが、クラウディアがその方がいいなら、それでもいいんじゃないか」
今までの態度からして明らかに気の弱いクラウディアに、色々と強いるのは酷だ。さすがのキリノもそこは弁えている。同室で過ごすのだから、尚更だ。
「え、えと……気を使わせてごめんなさい」
謝るクラウディア。その言葉で、やはりこのままだとお互いに気を使うばかりであると確信し、キリノは思い切って荷解きを始めることにする。それを見たクラウディアも、つられて自分の荷物をちゃんと生活できる状態に持っていこうと始めた。なんとなくの印象だが、彼女の荷物には書き寄せ、写真、お守りといった思い出を大切にする物がよくみられる。その中でも手書きのお料理メモが目に留まり、そこで食事の事情のことを思い出す。
「クラウディア。確かシエルカ先生が今日の夕飯は皆で作ろうと言っていたな」
「そう聞いています」
「それなら、ちゃんとした料理の経験者が必要だろう。その時は頼りにしてるからな」
お料理メモということは元々料理ができる、あるいは料理の勉強をしようとしている相手だと判断し、暗に自分は料理ができないことを示しつつ、クラウディアに期待をかけた。あんまりあてにしないでくださいとまた縮こまられてしまったものの、その表情はそれほど嫌ではなさそうだ。頼られることそのものは嫌いじゃないのかもしれない。
そこから先はさして会話もなく、かといって気まずいというほど空気が悪いわけでもなく、部屋は2人の好きなように変わっていく。
といっても、キリノが用意したのは結局小さめの本棚ひとつに収まる程度の書物類だけだった。それでもクラウディアには珍しいものばかりのようで、触らないように気をつけつつも、すごいですねと並んだ背表紙を眺めていた。
「読みたいなら持っていくといい。その方が本も喜ぶ」
「えっ、そんな……あ、でも、はい、助かります……あっ、傷つけないようにしますから!」
キリノが選別した本は、魔法の学習書やこの世界の歴史に関する書物がほとんどを占める。クラウディアにとっても、もしかしたら役に立つのかも。
彼女が魔法書を手に取り、キリノは一旦ベッドに転がり休憩することにした。やはりネビュリムの体に比べ、生身には疲労が溜まる。
ベッドのバネ、シーツの肌触り、枕への頭の乗せ心地。新品ゆえの堅さもあるが、素材は確実に上等であり、寝心地はいい。
このまま仮眠してもいいと思い、目を閉じていると、5分もしないうちに意識を手放した。
──それから数時間後。扉がノックされ、既に4冊目を読書中のクラウディアが驚き跳ね、壁にぶつかった派手な音で、キリノは睡眠から目覚めることになる。
「……すごい音がしたぞ、大丈夫か」
「あいたた……あっ、は、はいっ! ど、ど、どなたでしょうか!?」
患部である頭部をさすりつつも、最大限の警戒態勢になり、扉を開く前に何者か尋ねているクラウディア。キリノも仕方なしに起き上がり、扉の向こうからのテュエラたちで〜す、という気の抜けた声に対し、素直に扉を開いたのだった。
開けた先にはテュエラの他にも3人が揃って立っていて、とはいっても慌てた様子ではなく、用事といっても大至急ではないことが汲み取れる。空はもう暗く、もう夜になってしまったようだ。
「いやぁ、どうもどうも。やっと安らげたとこでしょうに訪ねちゃってごめんなさいね」
「私は構わないが……夕食の件か?」
「それです。先生が言ってた集合場所、行きましょうか」
テュエラたちも私服であり、キリノもクラウディアもわざわざ着替えなくていいとのことで、そのまま集合場所に向かう。
「いやぁ、うちらお姫様ばっかだから、お料理とかしたことないんですよ。ねぇ、皆さん」
肩をおおげさにすくめるテュエラ。カリンも激しく頷いている。
「私もどうしようかと思っていたところなんだ」
キリノも出自は女王であり、料理についての知識はない。よって、自動的にクラウディアへと白羽の矢が立つ。キリノが振り返り、ネージュを除くほぼ全員の視線が自分に向けられると、クラウディアは小さくなったまま言った。
「あの……た、頼っていただけるのは、その、とても光栄なのですが……」
声は尻すぼみになり、急激に聴こえなくなっていく。そこに、ジェナの優しい笑顔が語りかける。
「どうかいたしましたか?」
「……へ、下手なもの、食べさせてしまったら……大問題ですよね……?」
「安心したまえ! 君は出来る子だ!」
不安がるテュエラの元へ、突如としてかけられる励まし。声の主はカリンではなく、今度は全員が一斉にその声がした方を向いた。いつの間にか、そこにはシエルカが立っている。彼女は集合時間だから迎えに来たといい、ついてくるように話す。
「今日はみんなでカレーライスを作ってもらうよ。定番だし、工程もそこまで複雑じゃない。じゃ、そういうことで!」
こっちの世界にもカレーがあることが驚きだし、カレーライスとなっているということは恐らく日本式だ。言語もそこまで遠くないあたり、日本と何らかの関係がある可能性はある。
キリノが考える一方で、視界の隅ではカリンが無邪気に喜んでおり、どうやら彼女はそのあたりに気がついていないらしかった。あっちの方が、本当は楽でいいんだろうが。
クラウディアが少し待ってくださいと、お料理メモを大事にポケットにしまいこみ、彼女の合流とともに一行は寮を出発する。
◇
シエルカに連れられてやってきたのは、カーム魔法学園の施設の一角。調理に関する実習や、一部の魔法薬学の授業において使われる中部屋、つまるところ家庭科室だ。
そこに材料として、日本でよく食べられる食材に似ている別物の野菜や、何の肉かわからない赤身肉が置いてあり、これらを使って作れ、ということか。
カリンもさすがに見慣れない食材を前にすると驚いた顔を見せるが、その近くで、別の驚きを見せている女の子がいる。
「せ、先生っ、こ、これ」
「私の奢り! 自費で買ってきた元気が出る食材セットだよ!」
「本当によろしいんですか……? これ、旧王族御用達って言われる高級食材ばっかりですけど……」
そこまで言って、ここにいるのは本物の旧王族であることを思い出し、そこで言葉が途切れた。実力主義でのクラス分けではあるが、その実身分の高い者の方が血統による才能があるわけで、キリノやクラウディアがむしろ特例なのだ。
「太陽さんちや月さんちは知らないですけど、うちは倹約家なんでいいご飯食えるのは嬉しいですよ、先生」
すかさずテュエラがフォローに入る。その口元はいつもの柔らかな笑顔だったが、目元が少し引き攣っているようにも見えた。嵐の巫女の事情はよく知らないが、なにかあったと見る方が正しいか。キリノ以外はそんな細かいところまで見ておらず、雰囲気を壊しそうで黙っていたが、そこへジェナが小さく手を挙げる。
「どうした、ジェナ」
「……あの。ずっと気になっていたのですが」
ジェナの指す先には、食材の傍らにちょこんと座る知らない誰かの姿がある。ラフな格好で眼鏡をかけ、ジェナに匹敵する大きな胸を机に乗せ、ゆっくりと読書に集中している。むしろ今の今までなぜ彼女に気が付かなかったのかが疑問だが、シエルカは知っている人物のようで、朗らかに紹介しはじめた。
「あ、そうそう。初対面だったよね。こちら、何を隠そう」
「カレー専門味見職人のティカ・カームです。よろしくお願いします」
「そうそう。カレーを味見するプロの、ってなわけあるかーい!」
非常に局所的な役職を名乗った彼女は、片目はキリノたちに向けているが、もう片目ではまだ読書を続けているらしく、その様は見るからに不自然だ。また変な人が出てきた、と特待クラス全員が思っていた。
その中で、カームという姓に少しだけ引っ掛かりを覚える。そういえば、この学園の名前もカームだったような。
その正体は、すぐにシエルカによって明かされた。
「ティカさんはこの魔法学園の3代目学長。ついでに巫国最高議会の1人でもある凄い人だよ。ま、学長の仕事は全部私に丸投げして、いっつも本読んでるだけなんだけど」
この瞬間、クラウディアが最も戦慄していたことだろう。これから高級食材で、旧王族、そして国家の最重要人物といえる学長に食べさせる料理を作らないといけないのだから。
「私はこの通り、ただゆっくり読書しているだけだから気にしないでくださいね。ちょっとカレー食べたくなっただけなので」
ティカの両方の目が書物のページに戻った。そこでシエルカに促され、夕食作りはついに開始される。
「では諸君! 私は見守っているから!」
「あ、先生も味見担当なんですね」
てっきり指示してくれるものだと思い込んでいたが、ここでシエルカは頼れそうにない。元からこういう場面では頼れなさそうだったし気にしないが、そうなると司令塔はもちろん彼女だ。
「頼んだよ、クラウディアちゃん!」
「え、わ、私ですか!? う、が、頑張りますけど……失敗したら……その、な、なるべく痛くないように処していただけると……」
「処刑しないから!」
なんてやり取りを挟みつつ、クラウディアに役割を振ってもらい、各々一斉に動き出す。最も不安だったネージュも、クラウディアが恐る恐る話しかけると即頷いて行動を開始した。
ネージュが頼まれたのは玉ねぎに相当する野菜の微塵切り。しかし包丁は手に取らず、いきなり周囲に冷気を漂わせはじめる。嫌な予感がすると思いきや、ネージュは小さくアイスと呟き、手にした玉ねぎを瞬時に凍結させた。さらに氷の刃を展開したかと思うと、一気に細かく切り刻んでしまう。
「できた」
確か玉ねぎは冷凍した方が火が通りやすいようなことを聞いたことはあったが、ここまで氷でやられるとは玉ねぎも思っていなかっただろう。皮が剥いてあったため、何とかセーフだった。
クラウディアも呆気に取られていたが、その作業が一瞬で終わったため、次はキリノにその玉ねぎが回ってくる。
キリノは元々人間ではなく、人間の料理とについてはよく知らない。しかし、とんでもないことをやらかさない自負はある。
フライパンと魔法コンロを前に、クラウディアに料理メモを見ながらコツを教えてもらい、玉ねぎを炒めてゆく。といっても、基本はじっと眺め、たまにかき混ぜるくらいだ。
そこから香ばしいいい匂いが立ち込めてきて、料理を作っているのだという感じがしてきた。
そこへクラウディアがすりおろしてくれた薬味にトマト、塩と隠し味の乳製品を加えたら、そのまま火にかけ続ける。
「私はしばらくこのままでいいのか」
「はい! その調子です!」
クラウディアが次に走っていった先は、材料を切っている他のメンバーのところだ。ジェナなんかは胸が邪魔で試行錯誤しているが、特に問題なく赤い根菜を切っている。
カリンも元は普通の女の子、鼻歌混じりで楽しそうだ。ジャガイモに相当する野菜の芽を抉っているようだが、抉りすぎて角がたくさんある消しゴムのような形状になっている。どうしてそうなったのかは不明だが、確かこの世界のジャガイモは毒性も強いため、あれが正解なのかもしれない。キリノは見なかったことにした。
「あ、あの、テュエラ様っ、か、代わりましょうか……ひっ!?」
目の前をナイフが通過して、クラウディアが悲鳴をあげて後ずさる。
意外にも問題はテュエラだった。明らかに殺意を込めたナイフの持ち方で、肉塊をざくざくと刻んでいる。いつ自分の指を切り落とすか不安だし、目が据わっているし、過呼吸気味だ。
「はぁ……はぁ……気にしないでいいですよ。これが自分の役割なんでしょ? バラバラにすればいいって、これでいいんですよね? ねぇ、ほら、ちゃんと刻んでますから」
その無理やり作ったような笑顔が怖い。やはり配役ミスだったと、クラウディアの表情には明らかな後悔の色が見えていた。
「あ、あの、もう、そのくらいで大丈夫ですから……」
「……そう? もっと細かくしなきゃ、ウチのお父様なんてもっと細かかったですよ? なんつって」
「だ、大丈夫ですから! テュエラさんはキリノさんを手伝ってあげてください!」
とんでもないブラックジョークがあったような気もするが、クラウディアに押されてテュエラはフライパンの方にやってくる。過呼吸気味だった呼吸がまだ整っていなかった。
「はぁ、はぁ……手伝いに、来ましたよ、っと。ってか、みんなの切り終わったやつ、持ってくるとかします?」
「テュエラ。手首、ケガしてるぞ」
「あれ? 本当だ……ごめんなさい、ちょっと手当してきます」
その手首には料理をしていてつくような傷ではない、明らかに突き立てたような刺傷がいくつかあり、出血も皮膚を赤く染めている。
テュエラから引き継いだクラウディアの方を見ると、まな板は傷だらけ、周囲にも肉の汁に混じってテュエラの血が飛び散っている状況だ。
今後、テュエラに刃物を握らせてはいけない。学習したキリノとクラウディアは、シエルカに向かってアイコンタクトを送り、サムズアップが返ってきたところで、次のステップに移る。
「それでは、スパイスの方をお願いします!」
香辛料を順番にひとつひとつ飴色玉ねぎのところへ放り込み、軽く塊になるまでさらに炒める。スパイスの香りによって一気に周囲の雰囲気がカレー作りらしくなり、食欲を刺激する。
「お肉、炒める」
そこへさらに、別のフライパンでネージュが念入りに洗った細切れのお肉を入れ、肉の焼ける匂いが混じる。クラウディアはというと、彼女が戻ってくる前にとテュエラの血の片付けをしているらしかった。
「キリノちゃん! じゃがいもとにんじん!」
「少し待て。それはネージュの方に頼む」
しっかり切られたにんじんと、すっかり変な形になったじゃがいもにも火を通しておき、キリノの方ではドロドロになったスパイスたちに水を入れ煮立たせる。先程クラウディアに教わった通り、少しずつ水を増やしていくと、どんどんカレーらしくなっていくのが面白い。
「頃合いでしょうか?」
ジェナに言われ、最後に軽く炒めた具材を放り込み、あとはここから煮込んで待つだけだ。交代で番をして、時折かき混ぜる以外は変な所を触らないように言い聞かせ、キリノはクラウディアの所に赴く。
「掃除は私がやっておこう」
「え? で、でも、元はと言えば悪いのは私で」
「テュエラの所に行ってやれ」
クラウディアは頷き、感謝の言葉を何度も言いながら雑巾をキリノに渡すと、別室に移動したテュエラとシエルカの元へと駆けていく。
それからカレーの完成を待つ間、キリノとジェナが主導して掃除や後片付けを続け、キッチンは綺麗になっていった。クラウディアとテュエラが戻ってくる頃にはすっかり綺麗になっており、しっかり煮詰められたカレーはとてもいい匂いを放っていた。
「……本当、周り見えてなかったみたいで。ご迷惑をおかけして申し訳ないです」
「大丈夫ですから。誰も気にしてないです!」
落ち込んでいるテュエラに元気づけようとするクラウディアと、2人が逆転しているみたいで、こういうこともあるのかと少し珍しかった。初対面の初日なのだ、知らない一面もまだまだあるだろう。
それに、落ち込んでいるのも、完成したカレーを食べれば吹き飛ぶに違いない。ティカとシエルカを含めた8名で席につき、クラウディアが各々の丁度いい量を訪ねながらお皿にご飯とカレーを盛り付けてくれて、ついに実食が始まる。
「いただきます!」
特待クラスでの初の共同作業の味はというと、口の中に入れた瞬間にいい香りの広がる傑作だった。キリノは頷き、みんなが自然と頬を綻ばせるのを見て安心する。中でも、不安定な様子だったテュエラが、クラウディアと笑いあっているのを見ると、カレーもより美味しく感じられた。
「美味しいね、キリノちゃん! そうだ、あーんしてあげるから口開けて!」
「……同じカレーだろう、なんの意味があるんだ」
「雰囲気だよ、雰囲気! やっぱりこういうところで食べさせあってこそ、親友、むしろそれを超えてむぐっ」
「ほら、食べさせてあげましたよ。喜んでくださいね」
ジェナがよく喋るカリンの口にカレーを突っ込んで黙らせた。カリンはしばらくよく噛んだ後、おいしいと笑ってみせる。
「おかわり」
直後、ネージュの声に振り向くと、彼女の手にある皿は空っぽだった。意外な早食い、そしてさらにネージュが量を食べることに驚きもありつつ、楽しい夕食は続いていく。
「共同作業で絆を深めよう作戦、大成功だね。みんな! 明日から魔法の授業、頑張っていこう!」
「おーっ!」
シエルカの号令に、カリンが勢いよく拳を天に突き上げると、付き合ってやるかとキリノやジェナも手を挙げる。この時のキリノは、もしかしたら、純粋にこれからの学園生活が楽しみだったかもしれない。