夏の日
「ポタッ、ポタッ、ピチャン」。そんな音を聞いて目が覚める。時は真夏の深夜。その日は熱帯夜。体は全身汗だく。喉はカラカラ。最近こんな夜が続く・・・。
再び寝床につくがどうも落ち着かない。蚊が飛んでいない分、寝やすいはずなのに。
基本、夏は暑いのが大好きだ。長袖着てもピンピンしてるし。水分補給もそれほど行わない。砂漠の駱駝並みの力である。
無駄話は置いといて、兎にも角にも寝たいのだ。何か明日は目的が有るわけでもないが寝たい。寝たい。それだけなんだよ。
すると今度は上の部屋からドンドン、EXILEバリのダンスでもしているのか(怒)。
隣の部屋ではズルズルズルと何かを引きずる音。漬物石?。まさか死体・・・そんなことないよな・・・。
更に下の部屋からは痴話喧嘩。女のほうがギャーギャー喚いている。男は最初は優しい口調で諭していたが、次第に怒りが込み上げてきたのだろう。口調が10分前とは違い、荒らげている。そんなこんなでまた警察に電話する毎晩。
外ではバイクが走りたい放題。エンジンを改造している。いい加減にしてくれ!。今度は自分の口調が荒々しくなる。
やっとこさ、落ち着いてきて、少しずつ眠くなってきた・・・が、今度は火災報知器が誤作動を起こし、消防車も救急車もガス会社の社用車もやって来る。
うるさい、五月蝿い、煩い。
寝れない。この私が何か悪いことしましたか?。
火災報知器の音が消え、各車も去っていった。時計は午前4時。少しずつウトウトしてきた。
知らぬ間に寝ていたようだ。目が覚め、上半身を起こした。
あれあれ、なんかさっきより外が暗い。時計を見ると午前1時。
すると上の部屋からドンドン、踊っている音がする。外ではバイクの音がする。
そういえばいつもなんとかして寝れて、起きるといつも上の部屋から大きな音がしている。
どうやら私は夏の午前中のスパイラルに閉じ込められたようだ。
この世界からの脱出方法は・・・知らない・・・。
(終)




