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魔王になっても  作者: 暴虐の納豆菌
第1部序章 入学まで
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第7話 戦端



「助けてくれぇ…!」


「はい、どーん!」


「っぎぇぴ!」



いきなりの虐殺からこんにちわ。


あれから、魔剣を手に入れて人生初の相棒(愛剣)というやつにテンション上がり、魔物虐殺してたら何故か経験値が貰えない事に気付いていきなり虚しくなった私です。


魔王はどうやら魔物から経験値を得られないらしい。


さっきの虐殺はたまに見つかる無くなっても何の影響もない小さな村の人間を圧殺しただけ。

完全に非人間的行動だが、こんな私にも付いて行ってくれる相棒には感謝の言葉もない。というか、感謝しかない。


ちなみに相棒の名前はヒムちゃんという。


名前教えてもらう時に



「アイラ・ヒムヤなのです」



「緋村?」



「ヒムヤなのです」



「じゃあ、ヒムちゃんで」



「………………はいです」



という会話があってヒムちゃんという呼び名に決まった。

ポティトゥ食べながら二秒で考えた傑作だ。ヒマちゃんは複雑な顔してたけど。


私が魔王でありラスボスである事もヒムちゃんは知っている。流石に勇者の末裔を魔剣とする以上、秘密にしていても始まらないし、無理に秘密にしてバレた時に拒絶されても遅いから、そもそもバレても受け入れてくれる存在じゃないと私の剣にはなれないのだ。


魔力的に相性はこれ以上ない程良いけど、私が魔王である事を受け入れられない善性を持つ人間なら意味はないのだ。


だがヒムちゃんはこの問題もクリア。あっさりと私が魔王であるという事を受け入れた。


というか、勇者の末裔なのに感じる、このなんとも言えない『同族感』と言うべきか。

ぶっちゃけ勇者の末裔とは思えないほどドス黒い魔力持ってるんで、最初見た時は上位の魔族か何かかと思ったね。


ヒムちゃんと契約する時、最終的にどうするかだけ聞かれたけど「魔王って勇者に倒されるもんだろ」と言ったら納得した様だった。

私もヒムちゃんに私の魔剣になってくれた理由を聞いたのだが、「私に結末を齎してくれる気がしたですから」と動機がイマイチ良く分からない。


とりあえず、二人とも変わり者という事で結論が出た。



『おかしいのですよ。勇者の末裔と魔王が相棒関係なんて…………あれ?意外と混沌としていてアリかも……?』



とゲンキちゃんは呟いていた。そんなこと知らねーと私は経験値稼いでた。




さて、そろそろ過去じゃなくて現在に視点を戻そう。


これ、どーするかなー?

いつもは、無くなっても問題ない小さな村に絞って『活動』しているんだけど、最近ムシャクシャして一つの国を対象にしてしまったのが悪い様だ。


どうやら周辺国から討伐隊が派遣されて来たようだ。



「発見した!A級危険指定魔物『傾国』だ!」



「了解した!皆、気張れよ!!」



「「「突撃ィイイイイイ!!!」」」



ちなみに国を対象にした『活動』って何だって?


少なくとも傭兵活動では無いな。うん。


強いて言うならーーーー経験値稼ぎ?

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