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魔王になっても  作者: 暴虐の納豆菌
第1部1章 《最強のヒト》
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第25話 《暗黒剣》の使用条件



それからどうしたのかと言うと、決闘は受けた。


Sクラスである以上、私が落ちこぼれである事は避けられないし、このような手合いが現れるのも止まらないだろう。なら、いっそのこと私の力がSクラスに相応しい事を示してしまえばいい。


いや、どちらかと言うと、示さなければいけない。


これ以上、舐められない為にも。なにより、相棒に顔向けする為にも。


こう言った理由で受けた訳だが、生憎と私は決闘の仕方がわからない。なので思い切って聞いてみた。

セイラン・レーヴァインとかいう奴は律儀にも答えてくれた。



「日時を決めて、教職の方に報告すれば決闘の場を用意してくれる。何分、争いの絶えない都市だからな、決闘で丸く収まるならと、そこら辺の融通は利く。では、楽しみにしている」



とのこと。


因みに日時は一週間後らしい。その間に、私は何がなんでもしなくちゃいけないことがあった。

なので、「青春してるな〜」とリンディ先生に言われながら許可を取ると、直ぐに私はその人を探して頼み込む事にした。今はヒムちゃんの所に居るはずだ。


そうして、目当ての人物を見つけると、私は直ぐさまーー



「と言うわけで、決闘に《暗黒剣ソード・サクリファイス》の使用を許可させてほしい!この通りだ!!」


『ダメです!!』



ーーー土下座した。まぁ、許可はくれなかったが。



「そこをなんとか!」


『あんな威力の技を何に使うつもりですか!?私闘目的なら怒りますよ!』


「うっ、痛い所を……」



もうわかってると思うが、私が許可を取ろうとしている相手はゲンキちゃんだ。

実は、あの私の腕が消滅した事件の後、ゲンキちゃんの許可がなければ《暗黒剣》の使用禁止!とヒムちゃんに言われてしまったのだ。だから、迂闊に使う訳にもいかず、練習もできなかった。

だから、そろそろ加減の仕方を覚えたいのだが……。



「お姉様、流石に無謀かと……」


『因みに何に使う気なんですか?場合によっては本当に怒りますよ?』


「……………とう」



なんか言いづらくて小声になってしまう。



『なんて?聞こえませんでした』



「う。……そのぉ〜……。………………………決闘」






ーーーボソッと、私は言った。











「……えっ、まさか貴族さんの……」


『貴女は〜〜〜!!!思いっきり私闘じゃないですか!!!』


「すみません!すみません!でも、仕方ないんです〜〜!!」



この後、「決闘相手を殺す気ですか!?」という至極真っ当な正論を吐くゲンキちゃんに「加減する!加減できるから!!」と、血を吐く思いで説得する事5時間。

やっとの事で、アリスさんが立会いに入る条件付きで渋々許可を取り付けることに成功したのだった。



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