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君を守るために、この世界を愛する。  作者: のざき
王国魔法大会編
6/10

ツワモノのプライド

「第3戦、開始ー!」

ツクヨミは開始から、膨大な魔力を練っていた。敵大将、手塚も同様だ。

「もう良いだろうか、こちらから行くぞ。」

「良いですよ。私も準備できたので。」二人はとても冷静である。

「では、小手調べといこうかーーー。『風術援助魔法、カウンターアップ。』続けて、『風術、暴風の騒乱!』」

ツクヨミの周りには赤黒く、そして紫色に光る、雷を派生し、それを右目に全て入れた。右目は闇に浮かぶ白い月のようだ。

「特殊眼術、『夜月眼解放』!」

その試合を見ている翔太たちの度肝を抜いた瞬間だった。

「なあ翔太、あの子凄ない?」

「なんというか、怖いよ。」

「あんたもさっきの試合で『眼術』使ってただろ?素直になれば俺の不満はないのに。彼女は正直に自分と向き合っているんだよ。」

彼女はなんの罪も背負っていないのに何故、眼術を?ーーーー不思議だった。

「では砕きますよ、手塚さん。『ライトニングチェーン』!」

「眼術と覚醒魔法か、面白いな。『風術、風鳥の群衆』。」

だが、手塚の放った魔法は、Uターンして手塚本人にぶつかった。

「なんなんだ!これは!私の魔法が!」

「幻術、『夜月の舞踏』!」


その後も手塚は幻術を抜け出せることなく、プライドのあまり降参もせず、全てが手塚に集中して飛んでいく始末。

「そこまで、夜神の勝利!」

先生が大声で中断させた。

「今日の授業はここまで、解散だ。」

先生が校舎に戻っていった。それから間もなく。

「クソがァァァァァァァァ!!!」

手塚がオールバックだった髪の毛を手でぐちゃぐちゃにしながら発狂する。

「こんの、このクソアマがァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!」

その瞬間、手塚は先生が持っていた竹刀でツクヨミに殴りかかっていた。

「あっ、ツクヨミ!」

翔太は庇おうとしたが、間に合わなかった。ツクヨミは頭を強打され意識が朦朧としていた。

「ーーーーーおい、テメェ。」

「うるさい!うるさい!私が負けるなんて許されない。消してやる。そこを退け!」

手塚は興奮している。

「神、崎、くん、私は、大丈夫です、よ。」

「オマエ、コロス、ユルサナイ、俺は怒っている。食っちまいたい気分だよ。」

翔太の様子がおかしくなった。

「なんだ、僕に逆らうのかね!!」

手塚は焦り始める。やっと事の重大さに気づき始めたようだ。

「おい、翔太!よせ!落ち着くんだ!」

勇太郎の声など、届かない。

「オマエ、俺の大事な仲間に、何してやがるんだァァァァァァァァァァ!!」

地面が揺れる。それと同時に、翔太の頭から、赤紫色に光る二本の角が生え始めた。眼は充血し、黒目周りが赤く光っている。見るからに、恐ろしい。




彼は、鬼族である。






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