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服は脱がないでください

 妻、と言い切ったシャロ。

 いやいやいや、俺、というかあの裸で決闘はどう考えても現代で通用する代物では……と思ってそこで気づいた。

 もしや俺は未だにシャロを倒したのを恨まれているのではないかと。


 だから新たな女性に対して……がくがくぶるぶる。

 などと真剣に考えていた俺だがそこで、ユキナの様子がおかしい。

 青ざめた顔で震えだしたかと思うと、


「シ、シンイチロー君、結婚しちゃったの?」

「え? いや、違う。そうじゃない。え、えっとどこからどう話せばいいのか分からないが……」


 というわけで俺は慌てて説明をした。

 たまたま飛ばされたのがシャロの浴場で、裸を見て決闘して勝利して嫁……」という展開になったのだが、


「こういう事はお互いの気持ちの問題もあるしそれで“嫁”というのもダメだろう」

「そ、そうだよね、うん、そう……よし、私もがんばらないと」


 ユキナは分かってくれたようだった。

 だが、なぜがシャロの機嫌が悪い。

 やはり俺としても、こんなぽっと出の男ではなく、シャロ自身がお付き合いという経験を経て恋人同士になるべきだと思うのだ。


 しかも裸を見られて決闘とかいう展開ではなくもっと普通の出会いを大切にしてあげるべきだと思う。

 なので俺は、


「シャロは別に俺との決闘の事は考えなくていいぞ? 前も言ったが。好きな相手と恋愛して、結婚するべきだと思う」

「! ま、まあそうだけれど、わ、私は、その……」

「?」

「な、なんでもない」


 シャロが顔を赤くしてうつむいた。

 もしかしたたちょっとした意趣返しをしたのに、罪悪感があるのかもしれない。

 だがやけにユキナが、先ほどよりも顔を青くしているのは何故だろう? と俺が思っていると、勇者の剣の精霊イクスが現れた。


 ユキナに向かってお辞儀をして、


「どうもこんにちは。勇者の剣の精霊、イクスです」

「こ、こんにちは、ユキナと言います」

「ちなみに私は、シンイチローの第二夫人です」

「……」


 イクスの発言にユキナが沈黙した。

 この精霊、俺を引っ掻き回すのが好きなのか? 武器屋でも脱ごうとしていたし……と俺が警戒していると、ユキナが涙目になってプルプル震えてから、


「わ、私も“脱ぎます”!」

「ええ! 待て、ちょっと待て、止めろおおおお」


 突如、服を脱ごうとしたユキナを俺は慌てて止めたのだった。







 何がユキナの心に刺さったのか分からないが、とりあえず落ち着かせた俺。

 そして、ミチルやサヨともすでに出会っていると告げると、ユキナは嬉しそうだった。

 そういえば、ユキナはサヨと仲良しだった。


 移動しつつ俺達の魔王退治や特殊能力チートについての説明をしていく。

 特にミチルの能力を聞いたユキナは、


「私の能力に似ているね」

「そうなのか? そういえばユキナの特殊能力チートってどんななんだ?」

「私の能力は、“魔道具生成(テクノ・アイ)”。どんな魔道具でも作れちゃう、ただし量産は出来ないんだけれどね」


 そのおかげでどうにか武器を作ったり色々して一人で生き残れたわ、とユキナは微笑んだのだった。


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