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終わりゆく世界
人類が起こした最後の戦争から300年。
それがもたらした影響は今も世界を蝕んでいた。
星の面積の全てを占めてしまった海。
そこには戦争が産み出した兵器が闊歩していた。
生体兵器。
生物を改造して作られたそれは人の制御から外れ、人を襲う怪物と化してしまった。
それから逃げるために支配層は海から逃げ、生活を空に移した。
そこから漏れた富裕層はその財力で海上に要塞都市を作った。
しかし、貧困層は空はおろか、海の上にも行けなかった。
彼らが行きついたのは海中。
そこは危険な生体兵器が目と鼻の先にいる危険な世界。
物語はその海底都市の一つ、ネイドから始まる。