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王弟が愛した娘 —音に響く運命—  作者:


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眠る貴方へ、届かない言葉

眠る貴方へ、届かない言葉

髪を梳いていると、静かな寝息が聞こえてきた。寝ていいと言ったのは自分なのだけど。脚の痺れを感じるが気持ち良さそうな寝顔を見ると動かす気にもならない。

無防備な寝顔。いつも1人で眠っている彼のこの顔を他に見る人はいるのだろうか。

「....私だけ?」

ふと呟く言葉に答える声はない。そうだったらいいのにと思う自分は傲慢だ。

寝てしまったのに髪を梳く手が止められなかった。髪を梳いて、頬を撫でて。そしたら愛しい気持ちが溢れてしまいそうになる。

「レオ様....愛しています。」

今なら、そう言ったって許される。溢れて止まらない気持ちといつか離れることへの諦め。驚いた。痛みと穏やかさとは共存するものらしい。

「なんか....変な感じ....」

いつまで続くのだろう。きっと、長続きはしないのだろうけど。

こんな気持ちをくれた貴方に。

「ありがとう」

ただ、そう言いたくなった。

個人的にお気に入りの回です。

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