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上機嫌な主、動き始める真相
上機嫌な主、動き始める真相
商談から戻ってきた主は上機嫌で言った。
「あのギルドで間違いないな。」
機嫌の理由はどうせセラ様に決まっている。
「あの商人、思ったより簡単にボロが出ましたね。」
「そうだな。セラのことも容易く信じたようだ。まあ無理もあるまいが。」
「正直私もセラ様があそこまで役者とは思いませんでした。」
「....そう言えばお前も見ていたんだったな。」
「仕事だったのです。仕方ないでしょう。」
「まあな。残るは証拠だ。今晩港を見に行く。目的の船が見つかればアラ....アラリック王子に連絡だ。コアルシオンにあるギルドの拠点にはあいつが攻め込む。」
アラリック王子とはクシェルも何度か顔を合わせたことがある。主と違い真面目な印象の王子だったが意外にも馬が合うようだ。
「証拠の無い状態で攻め込んでも大丈夫なのですか?」
「関税の偽装だろうが口実はいくらでも作れる。あいつなら上手くやるだろう。証拠はこちらが直ぐに送れば時間の問題だ。」
「承知しました。」




