表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
王弟が愛した娘 —音に響く運命—  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

60/162

怖い、それでも知りたい

怖い、それでも知りたい

護衛が来たことと賊が1人になったことに気が緩んだ。ナイフで間合いが短かったのも分が悪かった。

頬から血が流れているのに気づいた。

倒れた賊の向こうに、レオの姿が見えた。

「申し訳ありません。油断しました。」

戦いが終わったのに、レオは先程よりも強い殺気を発している。

(怒ってる.....?)

その目は怒っているようにも、恐怖にも見えた。

「謝るのはお前じゃない........お前たち。」

レオが護衛の男たちの方を見た。

「一体何をしていた?」

見下ろすレオの顔に場が凍った。

(優しい顔ばかり見ていたから忘れていた...)

彼は軍を持つ王弟だ。セラが知らない男の顔。

それは一瞬あの日を思い出させた。辺境伯邸に入ったあの日――――

本当は怖かった。震える手足を悟られぬよう必死だった。家族を守らなければならなかったから。

「賊は捕らえ損ねた。その上セラの身まで危険に晒し、怪我をさせた......その首で償うか?」

護衛の男たちは自身の失態に青ざめ、誰1人言葉を発することはできなかった。

聞こえた声に我に帰る。本当にやりかねない勢いに、慌てて止めに入った。

「レオ様、私は大丈夫です。ただ少し掠っただけで。レオ様こそ――――」

腕を怪我している。それを言おうとしたのだがレオによって遮られた。

「だけ?それがどれ程のことか分かっているのか?」

怖い。優しいレオが違う人になってしまったみたいだ。後ろに避けたセラにレオがはっとした。

「違う。悪かった。何もしないから。セラ、帰ろう。」

「.....はい。」

帰り道、レオは口を開かなかった。レオが何を感じて、考えているのか。

(心が、読めたらいいのに。)

人一倍敏感なセラが感じたことのない気持ち。

恐怖を感じたのに知りたいと思う――――

その感情が何なのか、もう嘘を吐くのは難しかった。


遂にセラが認めました。

さてそろそろ動くでしょうか

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ