瞳の色と、家族の話
瞳の色と、家族の話
「セラ様の瞳の色は本当に美しいですね。ご両親どちらかが同じ色だったのですか?」
離宮に着いて数日、エティが朝の支度をしながら聞いた。
「それが違うのよ。どうやら父方にこの色の者がいたみたい。」
「そうなのですね。ご兄妹などは?」
「どちらも違う目の色よ。3人兄妹で全員目の色が違う。エティは?」
「私は姉と妹、弟がいるんですが、皆見事にブラウンの目なのです。」
「ご両親も?」
「母だけは青みのある色なのですが、不思議と誰も受け継ぎませんでした。」
家族のことを話すエティの声色は嬉しそうなのに、どこか硬かった。何か嫌な思い出でもあるのだろうか。
「分からないものね。エティは海は好き?」
「ええ。母が異国出身なので、海を見ると懐かしくなると言っていました。」
「そうなの。ならこの滞在中一緒に行けるといいわね。」
「ええ、是非。セラ様は近いうちに殿下と行かれるのですよね?」
「そうね。特に何もなければ、その予定みたい。」
「楽しんできてくださいね。」
「エティと行った時、案内出来るように見ておくわ。」
「私のことはよいのです。ですが、一緒に行けたら良いですね。」
「ちゃんと行けるはずよ。レオ様には言っておくわ。」
「はい。ありがとうございます。」
エティはよくしてくれている。少しぐらい一緒に遊びに行きたいと言えば、レオは許してくれるだろう。
「じゃあ私はまた書庫に行くから、後でね。」
「はい。」
エティを置いて、部屋を出た。




