表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/94

第41話「ときめき☆魔眼講座〜変身は乙女の矜持〜」

リリスは真剣な面持ちで雅に告げた。


「……では、本日は“変身儀式”についての講義と実践を行う」


「よろしくお願いしますっ!!」


背筋を正し、雅が正座で待ち構える。筆記用具は完璧。やる気は満点。


「まず、変身とは“己の真なる姿”を顕現させる儀式。古文書によれば──」


リリスは、真剣な目で指し示す。


「“光に包まれ、衣が舞い、名乗りを上げる”。この一連の動作により、魔力が爆発的に高まり、身体能力・魔術適性すべてが向上するのじゃ」


「す、すごい……!」


「見よ、この図──回転しながら光の帯が巻きついておる。これは魔力の流れを形にしたもの。魔界では“魔糸まし”と呼ばれ、術式を可視化する役割を持つ」


リリス特製の絵には、変身中の主人公がぐるぐる回ってリボンに包まれている姿が。


「このリボンが……魔糸……!」


雅はキラキラした目で食い入るように見ている。


「うむ。儀式は“動作”→“詠唱”→“決め台詞”の順で行う。これを一つでも欠くと、魔力の収束が乱れ、変身は不完全となる」


「た、大変な儀式なんですねっ!」


「ではまず、動作からじゃ。立て、雅!」


「はいっ!」


パッと立ち上がる雅。


「足は肩幅、手を斜め上──そして、くるりと一回転!」


リリスが厳かに指示を出す。雅はその通りに回って、スカートをふわりと舞わせる。


「うむ、悪くない。では次、“詠唱”──これは魔力を呼び覚ます言葉。例としては“星の光よ、我が魂に降り注げ”……などが定番じゃな」


「じゃあ……わ、私も考えてみますっ」


雅はノートを広げ、必死に詠唱を書き始める。


「……ムーンプリ〇ムパワーっ!メイクアップ!!」


「……気持ちがこもっておる。良き詠唱じゃ」


「ほんとですかっ!? うれしいっ!」


「……最後に、“変身儀式”の要──“決め台詞”の構築について教える」


「きっ……決め台詞っ!?」


雅の目が一気に輝き出す。


「変身儀式とは己を形作るもの。中でも“決め台詞”は、魔力の最後の一点──意思と覚悟を解き放つ“言霊”なのじゃ」


「い、言霊っ……!」


「見よ、ここに記されておる。“月に代わってお仕置きよ”──これは、術者がその在り方を宣言し、月の加護を受ける瞬間を表しておる」


「し、師匠っ! それ、めちゃくちゃカッコイイですっ!!」


「ふむ……古文書では“名乗り”と“決め台詞”を混在しておるが、余としては後者がより実戦向きと見る。構造としては──」


リリスは指を折って、淡々と語る。


「一、敵と対峙したときに放つ短い一撃言語。

 二、自己の信念または愛を叫ぶ。

 三、最後に“覚悟”の言葉で締める──“おしおき”や“ときめき”など、意志を示す語が良い」


「メ、メモしますっ……!」


雅は必死にノートを走らせる。


「では明日までに、自らの詠唱と決め台詞を完成させておけ。形は自由。魂を込めるのじゃぞ」


「はいっ! “魂”ですねっ!!」


──こうして、「変身儀式・理論講義編」は終了を迎えた。


気に入っていただけたら、評価・ブクマで応援してもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ