表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界最強の殺し屋と愛を知らない少女  作者: 白唯奏


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

8/9

世界最強という肩書き

「で、ヨーラたちは何しに来たんだ?」

「茶化しに来た」

「はあ?」

ヨーラの言葉にレンは首を傾げた。そんなレンの姿にヨーラは「まだ分からないの?」と言うように肩をすくめる。

「影欒、何か忘れてるでしょ」

「いや何も忘れて……ああ!やっべぇー。列車にスーツケース置きっぱだわ」

「馬鹿だ。ところで煙草持ってる?」

「あーーーーーーー。残念だけど全部スーツケースのな…こら、勝手に服を引っ張るな。そして勝手に吸うな。あぁぁぁ俺の生きがいがぁ」

ヨーラがレンのポケットから煙草を奪い取り、「世界最強もまあまあだね」と言いながら煙草を咥えた。

「世界最強ってのはただ_」

「レンさま、取ってきました」

「はい?」

不意に後ろから声がしてレンが振り返ると、息を切らしたニーナが立っていた。その両手にはレンのスーツケースが抱きかかえられていた。

「いやどうやって取ってきたんだよ。凄いけど。てか俺、ニーナの肋骨折ったよな?」

折れているはずの肋骨の苦痛さえ見せつけず、ニーナはにこにこと笑っていた。

「?走りました」

「………うん、そうか。まあ、無事ならいいか」

深くは考えてはいけないと悟ったレンはニーナからスーツケースを受け取った。

「ニーナは帰るのか?」

「はい」

「じゃあ気をつけろよ。できるだけバレないように。それと治療してもらえよ」

「はい、レンさま」

ニーナはレンに軽く礼をして人混みの中へと消えていった。

「警察には運ばなくて良いんだ」

「まあな。運んだとこでニーナは殺しちまうし。で、お前たちも任務か?」

「そうじゃ」

「ふーん。じゃあ精々頑張れよ、クソロリババアとヤニカスおねーさん」

片手を上げて立ち去るレンに、シャレルーラが必死に言い返そうとしていた。

「お主なんぞ、えーと……」

「ヤニカスジジイ」

「そうじゃ。ヤニカスジジイじゃ!」

「はいはい。好きな風に呼べって」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ