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「・・・・・・この状況がよくわかりませんが役得ですねぇ」


「意味不明だと思うなら放しなさい!」


そこにいたのは、私の知っている胡散臭い笑みのハーディス。

だが、その表情が違う事など長年の付き合いで気付く。


ハーディス、と声をかければハーディスは眉を下げた。


「一応ですが何となくはわかっています。

寝ているような意識でしたが、外からの話もぼんやり聞こえていました。

私は、貴方を苦しませる元凶だったのですね」


何と言えば良いのだろう。

神の器としてこの世界に居る、そんなことをどうやって慰めれば良いのか。

そもそも私の101回目の転生に付き合わされる理由がこれだなんて。


俯くハーディスに戸惑って顔を覗き込む。

だがそこにあったのは黒い笑みだった。


「私がティアナ様をここまで愛する理由がわかりましたがそんなのはどうでも良いです。

むしろ異様な自分が理解できでスッキリしましたよ。

ということで」


何かまくし立てているハーディスについていけずにいれば、また抱きしめられた。

またというかなんというか。


そして、キスをされた。


柔らかなキス。

さっきの男のようなものではなく、そっと労るようにすら思えるほどの。


その優しい口づけが私の顔を思い切り熱くさせた。


「最高のデートになりましたね。

この世界の男ではティアナ様の初めてを頂けたので非常に満足です」


「あげた記憶は無いわ。奪ったんでしょ勝手に!」


「唇を奪った私にお仕置きですか?どうしますか?何をしますか?!」


「迫りながら圧をかけないで!」


いつも通りの変態さに私が安心してしまっている。それもどうかと思うけれど。


「えーっと、そろそろ帰られますか?それとも?」


すっかり忘れていたこの軽薄そうな男の存在。

だがにこにこしていながらこの状況に違和感を抱いていないようだ。


「貴方は全てわかっているのね」


彼はニヤッと笑い、


「俺の仕事はそこにいる人の側に居ることです。

器だろうと何だろうとあの方には変わりは無いので」


明るく笑うその男を見ながら、そこまで忠誠心がある理由が気になる。

しかし確認しなければならない。



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