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14


私は顔を上げ、さっき叩いた頬に手を伸ばした。


「痛かったですか?」


「痛みは無いがお前がそういう行動をしたことはあまり理解できていない。

だが愛しいお前が望むのならば理解する努力はしよう」


愛しいとか突然言うなー!

さっきの愛しているも出来ればスルーしたいほどこちらは恥ずかしいのに。


「お前は器を望むのだろう?」


何だか先ほどまで偉そうだった人が寂しそうに見えてからは何とも可哀想に思えてきた。


「国王は無事ですか?」


「無事ですよー。

この人、捻くれてるんでごねてましたけど、貴女が悲しむとわかれば国王の危機を放置したりはしませんよ」


存在を忘れていた男が後ろから声をかけてきてその内容にホッとした。


「とりあえずハーディスを返して。

貴方はこの世界では色々出来ないのでしょう?」


その言葉には彼の眉間に皺が寄った。


「・・・・・・今回限りだ」


男は未だ私を片手で抱きしめたまま、右手を挙げて指を鳴らす。


世界の色が突然真っ暗になり思わず男の胸元に薄くかかる布を握りしめれば、段々と夜が明けるように元の明るさに戻ってきた。


何をしたの、と聞こうとしたら、


「お前の懸案事項を全て終わらせた。

あの村に行くことも、お前が心配する者達も無事に済む。

さて、ここまでサービスをしたのだ、褒美はくれるな?」


え、勝手にやっておいて?

そもそも大丈夫か確認も取れていないし、懸案事項ってどこまで?!

そんな事を聞く暇も無く私の腰にある手がもっと引き寄せられ、指一本で顎を上げさせられると、口づけをされた。


「んっ」


これは本で読んだ大人のヤツの方だ!

バシバシと厚い胸板を叩いても止まらない。


しばらく遊ばれた後、私の膝が抜けると同時に解放された。


「まぁこれくらいで許そう」


はふはふと息を必死にしながら見上げる男は、非常に満足げだ。


「どうせ私の妻になるのだから」


「は?!」


一体どう言う意味?!

と詰め寄ろうとした途端、男の姿が変わっていく。

そして私はハーディスに抱きしめられていた。

顔に当たるのは肌では無く生地、そして安心する香り。



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