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100回生贄として殺されたので101回目の転生では幸福な人生を願って令嬢になったけれど何故か元凶が偏愛してくる  作者: 桜居かのん
第三章 なんということでしょう、生贄のプロはその経験を生かさずにはいられなかったのです
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カール様が用意してくれたチェック柄の布を芝生に敷いてくれ、私達はそこに並んで座る。

目の前に広がる湖はとても静かで、時の流れがとてもゆったりと感じた。


「俺もティアナ嬢が何悩まれていたか聞いても良いでしょうか。

蒸し返すようになって良くないとはわかっていたのですが、その、俺だけ知らないというのも気になってしまい」


さっきから何か言いたげだったとは思ったけれどその事だったなんて。

そもそもハーディスは私が悩んでいるという理由で二人に声をかけた。


先にディオンと出かけて気持ちが紛れたが、カール様だって気にしていたに違いない。

そこはディオンだけ、いやハーディスも知ってるとなれば話すべきだろう。


「あの頃、自分が何度も殺される夢を見ていたんです。

自分が生贄として何度も幼いまま殺される夢を。

それで目が覚めて、今は平和な世界に居るのだと安心する、そんな状態で寝不足が続いていたのでハーディスが心配してしまって」


ディオンは驚いた顔をしたが、カール様は特に驚くことも無く真顔のまま聞いていた。

もしかしてディオンから聞いていたのだろうか。


「もしかしてディオンから聞いていましたか?」


「いえ、何も。

何故そう思われたのですか?」


「あまり驚かれなかったので」


カールは私に向けていた視線を湖に向けた。


「俺は人を殺したことがあります。何人もです」


「それは」


「アウィン国も今は落ち着いていますが、少し前までは周辺国との小さな戦いはあって、俺は何度かその戦地に赴いています。

戦うことが仕事です。それに不満はありません。


ですが、最初に人を殺したときしばらく眠ることが出来ませんでした。

はっきり敵が自分の手で死ぬ様を見ていたから。

その光景が何度も何度も夢で繰り返されるのです。

もう二度と眠れないかと思うほどに。


ところが何度か戦に出て人を切っているうち、そういう夢は見なくなりました。

明日も戦わなくてはならない、死ぬわけにはいかないとなると喉を通らなかった食事を無理に食べ、眠るようになりました」


淡々と語るその内容に、自分がこの世界でも人が死んでいることを実感した。

自分の知っている範囲での大きな戦争が無いだけで、隣国と面するところが一切何も起きてないわけじゃ無いのに。



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