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100回生贄として殺されたので101回目の転生では幸福な人生を願って令嬢になったけれど何故か元凶が偏愛してくる  作者: 桜居かのん
第二章 うちの執事がひたすらに胡散臭い件について
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貧しく無いから年寄り子供はそんなに死なないし、兵役に借り出されないから若い男がいられる。

兵士がピリピリしていないのはこの国が安全だからだ。


なら私の魔法は戦争のためではなく、たまたま今までの転生により紐付けられた物なのかも知れない。

そう考えると肩の荷が下りた気がした。


「ディオン、ありがとう」


心からの感謝に、ディオンは満遍の笑みで良いんだよと言った。


「どうかな、少しはカール様より僕は上を行けそう?」


「感動していたのに何だか全て計算のように思えるじゃない」


「当然。君を落とすためだからね。

いつまでも優しいだけじゃいけないとわかっているから覚悟して」


そんな言葉を言うのに、ディオンは昔と変わらない表情で私に手を差し伸べた。


「さぁ日が暮れる前に帰らないといけないんだ。

まだまだ楽しもう!」


私も笑顔で彼の手を取った。



「ちょっと遅くなってしまったね」


既に外は暗く、ほぼ真っ暗な中を灯りを灯した馬車が道に沿いゆっくりと走る。


「ごめんなさい、私が買い物に悩んだせいで」


「良いじゃ無い、色々な店で買うのは良いことだよ。

それにしても使用人のばかりで自分には何も買ってなかったでしょ」


「私は良いの。

美味しいお菓子は食べたし、何よりディオンと出かけられて本当に楽しかったから」


「そういう不意打ちはいけないよ、ティアナ」


苦笑いするディオンの顔が、薄暗い客車の中で見えて私は小首をかしげた。



屋敷に着き馬車を降りると既にハーディスが待っていて側に来た。


「ありがとうございます、ディオン様」


そう言って頭を下げたハーディスにディオンは、


「連絡をくれてありがとう。

君が三人目という知らせを聞いたときは驚いたけれど、自分はいつもティアナの側にいるから余裕なのかな」


にこりと笑っているのに目は笑っていない、攻撃的にも見える見たことの無いディオンに驚く。


「今回のことは私の身勝手でお知らせするのが遅れた事へ少しですが謝罪だと思って頂ければ」


「アイオライト公爵がティアナの相手に君を認めている。

君は本当にただの執事なの?」


ディオンは攻撃の手を緩めないかのようにその場に立ちながら追求している。

ハーディスは一切笑みを浮かべずに、真正面から受けているようだった。


「私の出生は少々複雑でして詳しくはご容赦下さい」


また頭を下げるハーディスにディオンはため息をつく。



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