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【超工事中!】てんさま。~転生人情浪漫紀行~  作者: Otaku_Lowlife
第一部 終章 ノー スリープ フォー ルーシィ
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Everything I Never Was_2

「でねっ! しー君満更でもない顔しちゃってっ! それがまた可愛いのよぉ~!!」


「まぁ、エロティックプリティタイプなんて、なかなかのプレイボーイねぇシーヴちゃんっ!!」 


「はぁ……。あの、ところでボーラさん……。その、フレンさんの事――なんですけど……。」


 ボーラさんに家の中に案内されてかれこれ30分――俺達はひとまずお茶を飲みながら談笑していた。

そしてそれは主にニャンニャンリバティ・エロティックプリティタイプの話であり、当然誰も興味がないと思われるのでザクっと割愛する。

んで、ここからが本題――


「フレンさん、先ほども特に反省した様子もなくて――賭博に行く、と言ってそのまま去ってしまいました。あのヒト、いつもああなんですか?」


「…………。」


 沈黙。

笑顔だったボーラさんの表情は一転、口角を下げたまま硬くなり、視線を落としたまま黙り込んでしまった。

折角久しぶりに遊びに来たというのに、急に空気を重くしてしまって申し訳ないとは思っている。

けれどだからといって、放っておけるような安い問題ではない、そう思った。

いらぬお節介かもしれない。

けれど僅かでも力になれることがあるのなら、俺達を助けてくれた優しいボーラさんの力になりたい。

それに滞った悪い空気の入れ替えには、第三者の介入というのがとても大切なことだと俺は思うから。

頑固、偉そう、自己中、生真面目――なんとでも言え。俺は引かない。


「ん……。そうね……。あんなみっともないところ見られてしまって、恥ずかしいったらないわ……。

 それにいまさら隠してもしょうがないわね、少し長くなるけど聞いてもらえるかしら。」


「はい、もちろんです。」  


「それと、一つだけ。この話を聞いても、お願いだから、フレンの事は刺激しないで頂戴ね。」


「……。」


 それは、約束は…できない……。

勿論俺だって大人のつもりだから、喧嘩や揉め事にはならないだろうけど――


「しー君……?」


「……。」


 けれどもし、フレンさんがボーラさんの気持ちを、踏みにじるようなことがあれば、俺は――

だって、そうだろう。

働いたら負け――なんて、ヒトに迷惑を掛けているヤツが言っていい台詞じゃない。


「……。」


「フレンと、ワタシはね――」


 押し黙る俺を、信じてくれたのだろうか……。

少しの沈黙のあと、ボーラさんはポツポツと話し始めた。 

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