大発明! 完全細胞を手に入れた男!
『___先生! これは! 大発明です!!!』
『・・・どうした? 河野泥君!』
『___見つけたんです! 見つけたんですよ、先生!』
『___何を?』
『“完全細胞”です!!!』
『___完全細胞?』
___ここまで、河野泥君が話すと! 喉が渇いたのか、、、?
目の前にあった! ペットボトルの水を一気飲みしだしたんだ!
『___ まあまあ、落ち着いて! 河野泥君! そんなに慌てて!
一体!? どうしたと言うんだね?』
『・・・じ、じっ、実は! 完全細胞とは? どんな病気も治るし!
体の大きさが変わったり、体が透けたりするんですよ! い、いや?
まだまだ、他にもこの細胞は未知の能力があるんですよ!!!』
『・・・えぇ!? なんだって!?』
『___僕は、遂に大発明をしたんですよ先生!!!』
『___凄いじゃないか! 河野泥君!』
▽
___俺の名前は、『黑敷 敏正】56歳、医学者だ。未来の為に新しい
完全な細胞を作り出すために俺は日々研究している!
___それなのに、俺の右腕の男!
河野泥が先に作りだしてしまったんだ!
___しかも?
俺が考えていた細胞と違って! 河野泥が研究の末作りだした!
【完全細胞】は、何でも柔軟していき俺が考えていた以上の結果を出し
やがった!
だから! 俺は、、、。
こっそりと夜中、研究所に忍び込んで俺が、河野泥が作った。
完全細胞を俺の体で確かめる事にしたんだよ!
___しかし?
まだ、治験段階だったこの細胞を俺は体に入れてしまった。
*
___俺の体は、みるみる形を変えて凄いスピードでいろんな形に
なり、元の姿に戻ったんだ!
【___これは? 一体!? な、何が起きたんだ!?】
___完全細胞を体に入れる前と今? 何も変わらない!
まさか? 河野泥のやつ! この細胞は失敗だったのか?
・・・俺がそう思っていると、、、?
俺の体は、次第に透明になっていったんだ!
【___まさか!? “透明人間” になったのか?】
___その後、、、?
体がふあふあしている? 足が地面から浮いているんだよ!
【___ひょっとして? 空も飛べるのか?】
___俺は、着ていた服を全部脱ぎ捨てて! 体が壁を通り抜けて外に出て!
そのまま空高く、夜の空を飛ぶ事にしたんだ!
【___なんて!? 素晴らしいんだ! アイツ、なかなか? 凄い発明
をしやがった!】
▼
___俺が目を覚ますと、、、?
自分の部屋のベットで、全裸で寝ていた。
【___あれは? “夢だったのかな?” 】
*
___その頃、研究所では、、、?
大騒ぎになっていたんだ!
『___誰が? 僕の作った完全細胞を盗み出したんだ!? まだ研究は
途中だというのに、、、。』
___俺は、そんな事とも知らずに、、、。
研究所にも行かず、この! 完全細胞を使って楽しんでいたんだよ!
___本当に、河野泥の作ったこの “完全細胞” はスゴイ!!!
人の心も読めるし、人を簡単にコントロールする事もできるんだ!
宝くじや競馬も、当たりくじが分かるから当てる事は簡単だしな!
力も強弱できるから、ヤンキーにおやじ狩りで絡まれても俺は絶対に
負けたりなんかしない!!!
*
___俺は、【完全細胞】を手に入れてからは、、、?
研究所を直ぐに、辞めてしまった。
あんな、ちんたらした仕事をするのが嫌になったんだ!
俺は、これさえあれば、、、!!!
【無敵だと思えた!】
俺は、何でも出来るし! 欲しいモノを手に入れられる!
毎日、キャバクラ三昧、ギャンブル三昧、酒三昧、家庭も捨てた!
妻や子供をも、捨てたんだよ! ゴミのようにね!
*
___あれから数か月後、、、。
俺は、ツケが回ってきたのか、、、?
___体に異変が、、、!?
俺の体の細胞が腐り始めたんだ!
俺は、身動きが取れなくなった。
俺は、元妻に電話をしたが上手く話せず、、、。
しかも? 俺は家族を捨てた事で恨まれていたんだ。
【プープープー】
・・・という音だけが部屋中に響き渡った。
【___もう、誰も俺を心配してくれないし! 助けにも来てくれない!
俺は、なんて事をしてしまったんだ、、、。】
*
___元妻に電話をかけてから、1週間後、、、。
元妻が心配になって、俺の借りていた小さな部屋を見に来ると、、、?
無残に! 形のない状態で俺は発見されたんだ!
人の形もしていない、ドロドロと細胞が溶け出し異臭がする!
【___これは? 一体!? なんなの? あなた、何処に居るのよ!】
最後までお読みいただきありがとうございます。