第三話 復讐のエリザベス ※
フィーロとローリアンの結婚パーティは進行して、いよいよとふたりが壇上に登り、全員の前で愛を誓う場面となった。
「――ここでふたりは永遠の愛を誓い、契りを全員の前で証明するのだ」
本日の結婚式のために神殿より遣わされた高位の神父よりお決まりの口上が述べられる。
ここで白い正装に身を包んだフィーロが片膝をつき、ローリアンの左手を求める。
ローリアンは躊躇せずその手を取り、フィーロを引き起こすと、立ち上がったフィーロの胸に抱かれる。
そして、ふたりは口付けを・・・
会場は静かになり、ふたりの愛らしい姿に注目が集まった。
そんなふたり、今は自分達の姿しか見えていないようで、とても永い接吻が続けられる。
そこには真実の愛の姿があり、互いが互いを必要だと思う心に偽りはない。
やがて名残惜しむように互いは唇を離す。
そして、ローリアンの瞳から一筋の涙。
それは歓喜の涙。
やっとここまで来たと思う彼女の安堵の涙である。
招かれた来客者達にもそれが神聖なもののように映り、子供さえも黙る感動的な場面。
その後、暖かい風が巻き起こって、花が咲き乱れて派手な花火が上る。
これは彼ら魔法貴族達の演出であり、とっておきの幻術魔術師や風魔法使い働きである、
魔法の平和的な利用で、練習の成果もあり見事なタイミング、そして、美しかった。
「わーーー!!!」
来客者達からようやく歓声が起こり、結婚パーティは感動と幸せいっぱいのムードに包まれる。
式典としては、これで大成功した瞬間でもある。
それまでは、この結婚パーティ自体を政治的なショーの一部のように見えて、心のどこかで冷めた視線を送っていたハルでさえも、この瞬間ばかりは感動を覚えていた。
(私もいつかは・・・)
ハルがそんなことを考えてしまうのは女性として正当な権利だ。
そして、照れ隠しに、もう何杯目になるか解らない飲物をほぼ無意識に飲むハル。
会場も幸せいっぱいの雰囲気。
そんな中で、愛の誓いの行事進行役を勤める神父からは婚姻の誓約が成立したことを述べた。
「これでふたりは夫婦となった。この愛を見届けた神により正しく承認されたのだ。変わらぬ愛よ、永遠に。永遠に続く愛にこそ祝福あらん事を!」
お決まりの神父の口上によりこの行事が締めくくられ、ここで拍手喝采が起きた。
この式を見届けた人達全員からは無事に夫婦となったフィーロとローリアンに祝福を贈っているのだ。
そんな全員に向かって、ふたりはゆっくりと手を挙げて応える。
互いにつながれた手。
そして、ローリアンの左手の薬指には銀色に輝く美しい指輪がひとつ。
この世界でも婚姻の証として指輪をする風習があった。
既婚者として解り易いアピールである。
(これは、私の元いた世界の風習と大きく変わらないのね)
ハルがそんな事を思っていると、ここで自分の身体に異変が・・・
ぎゅるるる・・・
突然、下腹部に痛みが走り、ここでハルの顔は青ざめる。
近くにいたクラリスがその変化に気付いた。
「ちょっと、ハル!? 大丈夫か?」
「う・・・お腹が・・・」
「まったく、あれほど飲物は控えてろって言ったじゃないか」
具合の悪くなったハルに多少の呆れ顔をするクラリスであったが、彼女も過去に同じ経験をした事があるので解っていた。
腹部を大きく締め付ける帝国正式ドレスを身に着けているときは、胃腸の働きが著しく制約を受ける。
油断していつもの調子で飲み食いしていると、お腹を壊してしまうのも良くある話。
ハルがこの世界の人ではない事実を知っていたクラリスは尚更しょうがないと思う。
「まったく、世話のやける大魔女様だぜ。しょうがねぇ、屋敷のトイレを借りるか」
クラリスはそう言って、具合の悪くなってしまったハルの手を引き、アラガテ家の屋敷の中へと急ぐ。
ハルも自分の限界がそれほど無い事も悟っており、慌てて移動。
こうして、ふたりはパーティ会場から姿を消した。
それからほどなくして・・・
突然、パーティ会場の入口で騒ぎが起こる。
「お待ちください。今、入られては!」
そんな声を挙げて制止を叫ぶのはアラガテ家の召使であり、このパーティの受付役の男性からだった。
彼が制止しようとしているのは黒いドレスを着た女性。
その女性は制止の声をものともせず、大胆に、そして、優雅に歩き、パーティ会場内へと入ってくる。
そこで彼女に注目が集まる。
召使の声もあったが、入ってきた彼女の姿にとても違和感があったためだ。
結婚式パーティなどの慶事においては帝国淑女が着用するフォーマルなドレスは、いくつかの決まり事がある。
そのひとつが『色』であり、慶事では華やかな色が良いとされていた。
『純白』は結婚パーティで主役となる新郎新婦のための色であり、それは譲るとして、来賓者はそれ以外の赤や青、薄いピンクや黄色などが定番である。
そして、この『黒』とは死を示す喪服と同じ色であり、慶事には不適とされていた。
現在、この女性が着ているドレスの色こそがその『黒』である。
高級な素材で作られたドレスかも知れないが、そんな色で結婚パーティに来ること自体、明らかにこの結婚式を愚弄している意味と同意義。
そんな失礼な女性。
早速、排除。
そう思ったアラガテ家の召使達の三名が前に出て、彼女の行く手を阻む。
いずれもガタイが良く、荒事対処専門の警備担当の男性達。
その中のひとりが失礼な女性に対し口を開く。
「貴女は高貴な方かも知れませんが、招待はしておりません。しかも、そのような喪服色・・・大変申し訳ございませんが、お引き取りください」
この男性は彼女の正体を知っていた。
それもその筈で、彼女は自分達が所属する魔法貴族派の派閥長の長女であったからだ。
つまり、エリザベス・ケルトである。
そんな男性の言葉にエリザベスは立ち止まり、少しだけ眉をひそめた。
「退きなさい。私はローリアンから正式に招かれているのよ」
エリザベスはそう言って手紙の書かれた紙を召使達に投げた。
それは先日エリザベス宛に書かれた手紙であり、ローリアンから結婚式に来て欲しい旨が書かれていたので、例え招待状を持っていなくても、一応は招かれた身分である事の証明となっている。
しかし、召使達はそんなものをいちいち確認などしない。
何故なら、自分達の主人――つまり、ラディル・アラガテ卿に――より、ケルト家の人間は絶対に通してはならないと厳命されていたからである。
しかも、今のエリザベスは黒い服を着て、明らかにこの結婚式を愚弄している。
そんな不遜者を通す訳にはいかない。
召使達のそんな決意はエリザベスからも簡単に察する事ができた。
「何よ、粋がって・・・・私はローリアンにひと言だけ伝えれば、それでいいのよ。それが終われば大人しく帰るわ」
エリザベスはそう言い歩みを再開する。
それならば、強制的に排除するか・・・そう思う召使達であったが、ここで悲劇が起きる。
彼らの衣服が急に燃え出したのだ。
「え? いぎゃーーーー!!!」
急に燃えだした自分の服に、驚きの声と慌てて逃げるのが同時。
それほどに身体は熱く、生命の危機を感じたから仕方のない行動だ。
勿論、これはエリザベスの無詠唱による魔法。
しかし、現時点で彼女にそんな能力が備わっているなど誰も解らない。
突然に火のついた召使達が方々に逃げ出して、それによりパーティ会場は一気に騒然となる。
そして、この火災を引き起こしたのが、件の喪服女性である事を直感的に理解して恐怖する。
「わーーー 何だぁ!?」
「ひぃぃ。燃やされるわぁ?!」
事情の解らない来賓者達は突然に始まった火事現場に慌てるしかない。
自分も燃やされては堪らない。
そんな人々は散り散りに逃げまとい、そして、この会場は一気に混沌となる。
この混乱の現場で、当のエリザベスはあまり注意を割かれず、縦横無尽で交差する人の間を平然と歩みを進める。
彼女が目指すのはローリアンとフィーロのいる一段高い壇上。
やがて、エリザベスは誰にも邪魔される事なく壇上へ登ってきた。
そして、今、エリザベスと対峙しているのはローリアンとフィーロ、慶事の進行役である神父、それを見届けていたラディルとフレイズを始めとした新郎新婦の親族達である。
エリザベスの突然の凶行で、呆気に捉われる彼ら。
その彼らに近付いたところでエリザベスの歩みが止まった。
「・・・」
無表情で黙るエリザベスだが、そこには迫力があり、誰もが石化の魔法を受けたかのように身動ができない。
ここでエリザベスはというと・・・実は悩んでいた。
ローリアンにどのような罵声を浴びせてやろうかと・・・
アストロ魔法女学院時代には自分の忠実な家来だと思っていたローリアンだが、立場が変わった今となっては、自分達ケルト一族を貶める存在として暗躍をしている。
少なくともエリザベスはそう思っていた。
今のエリザベスにとって、他人など何ひとつ信用できないのだ。
そして、あれほど忌み嫌っていた第二警備隊の副隊長――確か名前はフィーロだったか――と婚姻を結ぼうとしている。
この変わり身の早さを赦せなかった。
自分との友情など、あっと言う間に裏切ってしまったローリアンは赦せない。
チェスカ達にいろいろな嘘を吹き込むのも赦せない。
こんなにも自分が大変な目に遭っているのに、ローリアンだけが幸せそうになろうとする姿が、本当に、本当に赦せなかった。
滅茶苦茶にしてやる。
そう思っていた。
しかし、あれほど考えていた罵声言葉が・・・今すぐ出てこない。
幸せそうにしているローリアンの姿を目にしてみると、あれほど彼女を激しく罵倒してやろうと準備していた言葉が出てこない・・・
何故だろう?
エリザベスは憎んでいた相手の筈なのに・・・そう思って、次の手を倦んでいると、ここでローリアンから動きがあった。
ローリアンはゆっくりとエリザベスの前へと進み、そして、片膝をついてエリザベスの前に跪く。
これは帝国の儀礼のうち、目上者に対して最大級の儀礼を示す姿である。
「なっ、どうして?」
突然に敬意を払われた事に、エリザベスから困惑の声が漏れる。
しかし、ローリアンはそんなエリザベスの反応をいちいち気にしなかった。
「エリザベス様。よくお戻りになられました。私、ローリアンはエリザベス様のご帰還を心待ちにしておりました」
「・・・」
「敵側に盛られた魔法薬の後遺症によりお身体が大変な事になっているとお聞きしております。そして、そのような状況で、私めだけが先に幸せになる事を、快く思わない気持ちも理解しております」
「・・・」
「しかし、それでも、私は幸せになります。それは彼と決めた事。私と彼との間にできた真実の愛によるもの。それは誰にも邪魔させません」
「・・・そう」
エリザベスはあまり興味ないように応える。
彼女なりの強がりだ。
「しかし!」
ここでローリアンは強い口調になる。
これだけは正しく伝えたいと思ったからだ。
「しかし・・・私がエリザベス様を敬う気持ちに変わりはございません。私がエリザベス様に受けた御恩を忘れる事など、絶対にありません!」
「・・・」
「そして、いつの日になるかは解りませんが、エリザベス様にもきっと心から愛するお相手が現れると思います・・・その時には是非、私めをお呼び下さい」
「・・・」
「それが、どの場所であっても、どんな時であっても、絶対に駆けつけて、心から祝福いたしますから」
「・・・」
ローリアンの言葉は真直ぐだった。
それはエリザベスが過去から知るローリアンの姿と全く変化ない。
いや、芯の部分は変わらないが、何かが横へと広がった。
そう思ってしまうエリザベス。
その横へと広がったものが一体何なのかはこの時のエリザベスには解らなかったが、それでもローリアンは強くなった・・・そう直感する。
エリザベスが一旦そう認めてしまうと、ローリアンを激しく罵倒してやろうと思う自分の姿がとても小さく見えた。
矮小で自分の事しか考えない、つまらない奴に思えてしまった。
だから、エリザベスは虚勢を張る。
エリザベスは負けるのが嫌だからだ・・・
自分自身に負けるのも、とても嫌だから。
「ローリアン・・・アナタ・・・そうね・・・おめでとう」
エリザベスはそれだけを言うと息を吐く。
得体の知れない悪いものが少しだけ吐き出せた感覚もあった。
そして、少し気が楽になった・・・
そんな直後に、意外な人物からエリザベスへ優しい言葉がかけられる。
「エリザベスさん。どうやら普通に動けるまで回復できたようですね。それは良かった」
「え!? ア、アクト様!?」
エリザベスが振り返ると、そこには白い歯を魅せて微笑むアクト・ブレッタの姿があった。
何かがあっては不味い、アクトも急いで壇上に登ってきたのだ。
しかし、アクトの心にあった悪い予感は外れたようで、ひとまず彼は安心する。
アクトはラフレスタの乱の時のエリザベスの事を憎んでおらず、怖がってもおらず、学生の時のままの自然体である。
エリザベスが良く知るアクト・ブレッタの姿がそこに変わらず存在している。
在りし日に恋心を思い出し、心に熱いものを感じるエリザベス。
久しく感じていなかった感情だ。
そのエリザベスは思いがけないところで再会を果たしたかつての想い人に慰めて欲しくなり、アクトの胸に飛び込もうした。
しかし、ここで緊張感のない女性の声が彼女の邪魔をする。
「いやー、ハル。だから言っただろ。飲物は控えろって」
「煩いわね、クラリス。私だって緊張するのよ。それにこれは帝国の文化が良くないわ。女性にあまりにも選択の自由が無い事のはいけない事なのよ!」
そんな場違いの会話をしながらノコノコと姿を現したのはクラリスとハルである。
ハルは自分の体調が悪くなったのは限界まで身体を絞る帝国式のドレスのせいだと憤慨していたし、クラリスはそれを見て喜んでいた。
彼女達はエリザベスが暴れている時、屋敷内だったので、今の騒動に気付かなかった。
そして、今、壇上のいるエリザヘス姿を目にして、ようやくハルはエリザベスの存在に気付く。
「あれっ? エリザベスが来ているわよ」
「ええ!?」
ハルの指摘にクラリスもその姿を確認して、目を丸くする。
そして、当のエリザベスは・・・
「ま、魔女っ!」
自分の胸の中心を抑えて、急に狼狽するエリザベス。
ここで、エリザベスは自分が魔仮面を付けた状態で白魔女のハルと戦った記憶が瞬間的に思い出されてしまった。
最期の瞬間、魔力の籠った白魔女の杖の一撃を貰い・・・そして、悶絶・・・
息ができないほど強力な杖の一撃とは、彼女にとって止めの一撃である。
物理的な痛みに加えて、心を打ち砕かれた衝撃が蘇る。
彼女にとってもそれは恐怖の対象。
「う・・・うう・・・嫌だぁ! 来ないでぇーー!!」
ハルの姿を目にしたエリザベスは激しく恐怖して叫ぶ。
そして、ここで踵を返して逃げ出してしまった。
ダン! タッタ、タ、タ、タ、ター
壇上を飛び降りて、そして、パーティ会場からも一目散に走り逃げてしまう。
そんな彼女の姿を唖然と見送るこの場の全員。
突然に現れた悪鬼のような女性であったが、去るのも一瞬の出来事。
そんな悪役を追払ったハルに一瞬だけ視線が集まるが、ここで言葉を発したのは壇上のラディルだった。
「ムフ・・・アハハ・・・フハハハハ・・・悪魔の僕と化したエリザベス・ケルトはラフレスタの英雄が見事に成敗してくれた。帝国社会を破壊しようとする悪魔め、ザマァ見ろ。これは全てケルト家の陰謀なのだ。皆の者、ケルト家こそ、悪魔の使いじぁ。今こそ結集してケルト家を魔法貴族派から排除すべきである。正義は我々にあり。フハハハハハ!」
このときのラディル・アラガテの狂気的な高笑いと勝利宣言がどこまでも印象的であった。
そんな結末で、この結婚パーティはお開きとなるのであった・・・
現在は結婚パーティを終えて、夜の時間。
晴れて正式な夫婦となったフィーロとローリアン。
彼らはアラガテ家の屋敷から自分達の新たな住まいに生活の場所を移し、そして、夫婦となって初めての営み・・・所謂、初夜である。
それは興奮とドキドキの連続。
何事も初めての体験とは強い刺激として脳裏に残るものである。
そして、今はその体験を終えて、余韻に浸るローリアン。
彼女が気がかりなのは相手方のフィーロの元気がない事だ。
その理由はローリアンにも解っていた。
今のフィーロが杞憂しているのは彼の父であるラディルの存在である。
ラディルは自分の政敵であるケルト家を貶める事に異常な情熱を燃やしているのをよく知っている。
そのケルト家の長女はエリザベスである。
エリザベスはフィーロも良く知る女性であった。
フィーロにとってエリザベスという女性はお転婆で我儘な存在でもあったが、それでも殺したいほど憎い女ではなく、一応、自分達の仲間のひとりとだと言う認識。
それに今では自分の妻となったローリアンが敬愛する女性友達でもあった。
そんなエリザベスに罵声を浴びせた自分の父の存在を、フィーロは人間として本当に恥ずかしいと感じている。
フィーロが最近悩むのはそれだけではない。
自分達がラフレスタの雄として様々な場面で政治利用されるのも、心の底では忌み嫌っていたのだ。
そんなフィーロの気持ちは最近のローリアンにも理解できるようになっていた。
そして、ローリアンがそろそろ来るのではと感じていたとおり、フィーロの口からは小さな呟きが漏れてきた。
「なあ。これは今すぐの事じゃないんだが・・・」
「何?」
「お前の希望で俺はザルツに住む事を決めたんだが・・・」
「それで何よ?・・・って、だいたい解っているから、ハッキリと言ってみて」
「・・・ああ、やっぱり勘付いていたか・・・」
フィーロの言葉にローリアンは頷く。
最近の彼がどんどんと元気がなくなっているのを解っていた。
以前の彼の良さや、輝きが消えていくと感じていた女の勘でもある。
「いずれ・・・ここではない何処かに移住をしないか? 例えば、新しくできるエクセリア国とか・・・」
「・・・やっぱり、そんな事を言うのではないかと思っていたわ・・・それは解りましたが、私からも一言いいかしら?」
移住する話はローリアンも想定の範囲である。
彼女としても快適なザルツの生活は捨てがたいが、それでも以前のようにフィーロが輝く姿を見続けたいと思っていたから、許容しても良いと思う。
しかし、これだけは夫婦間として言っておかなくてはならない。
「移住の話はいいですが・・・こんな重要な事・・・私の身体を触りながら言う話ではないでしょう!」
「うっ・・・そ、それは・・・」
その後、男の性で情けない言い訳をしてしまうフィーロ・・・
そのネタでローリアンから一生揶揄われるようになるのは言うまでもない。
そんなある意味仲睦ましい夫婦のやりとりをこっそりと覗いていたのは、この家でもう一匹の住民になっている愛猫のニケだけであった。
ニァ~!