6話『ようこそ我が家へ』013-015(おわり)
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〇同・北川の部屋~道場
ーー部屋全景。
大木「落ちついた部屋じゃん この雰囲気すげー和むわ」
野宮「ん? 尻尾?」
と、押入れから出ている、ぬいぐるみの尻尾に気付いて。
北川「ど! 道場に行こう! 私はそっちの方が落ち着くから!」
野宮「(小声)そう?」
二人の背中を押していく北川。
押入れ(半透明)の中には、可愛いぬいぐるみがギッシリ。
ーー道場に立つ三人と飛鳥井。
大木「確かに道場も落ち着くな」
飛鳥井「お嬢様はお祖父様の言いつけで 幼少期から習い事ばかりで…」
野宮「そうなんだ」
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飛鳥井「お祖父様が亡くなられてからは好きに生きなさいとご両親から…」
野宮「まあ自分の人生だからなー」
飛鳥井「まさかお嬢様がこんなに立派なお友達を連れて来られる日が来るとは…」
と、ハンカチで涙を拭って。
北川「(赤面)こ…こら飛鳥井!」
野宮「立派バレた!」
大木「まあ何にしてもキタサンはウチらの大切なダチに変わりねーし」
北川のハッと気付いた顔。
○北川の回想・道場(4才の記憶)
北川のお祖父様「真麻よ…友達と遊ぶ時間があるなら 自分を磨きなさい」
と、北川の頭に手を置いて。
お祖父様の顔は写さない。それを見上げる北川。
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北川の回想おわり。
北川、ズボンをギュっと握る
北川「よしみんな! 健康のために鍛えるか!」
と、ダンベルを持って。
野宮「いやいやキタサン! 今日はもう無理ッス!」
大木「(裏声)あ…飛鳥井さん! バスお願いします!」
と、振り向いて。
北川「飛鳥井なら忙しそうに戻っていったぞ」
二人「…え?」
二人「飛鳥井さん カムバーック!」
ーー道場外観を引きで。
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(おわり)
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