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きつねのきょんシリーズ

きょんくんとにゃんまるくん

作者: みなはら

きつねのきょんの裏話で、

世界設定、世界観について、自キャラの猫又が語って整理してくれた事柄を見返して、

整理された内容、解説を元にした文章を書いてみました(笑)

挿絵(By みてみん)

秋の桜子さまからいただいたファンアートです(^ω^)



−ぷろろーぐ−


きつねのきょんのおはなしから、50ねんが、たちました。


にゃんまるくんは、げんきです。


にゃんまるくんは、あれからすぐに、としをとらなくなりました。


50ねんたっても、にゃんまるくんは、きょんくんの、せいのたかさには、とどきませんでした。


ふたりは、そうして、しょうねんのまま、

なかよく、まいにちをたのしく、すごしています。



  −◇◇−


みなさま、お久しぶりでございまする。


わたしの名はきょん。

きつねのきょんにて、ございまする。

覚えていただいておりまするでしょうか?


あれから長き歳月(としつき)が過ぎたのでございまするが、

にゃん丸は年をとることもなく、元気いっぱいに過ごしておりまする。


友ぱいろんは、いでんしそうさが、なにやらと申しておりまするが、

ようは、にゃん丸は年をとらずに、わたしとともに、ずっといつまでも、いっしょに居られるということになりもうす。

それは本当に、たいへんにうれしきことにてございまする。


友ぱいろんが宇宙(そら)の港を去り、

わたくしめは、たいへんに(さび)しき思いをしておりますれば、

にゃん丸なき生活は、すでにかんがえることならず、

またひとりの生活に立ち返るかくごも、ゆうきも持たぬゆえ、

年とらぬ友にゃん丸が、わがかたわらにずっといる(よろこ)びは、いかほどにも代えがたき吉事(きちじ)にてございまする。



わが相方や、猫又さまたち御一行(ごいっこう)は、ながき年月(としつき)が経ったいまも、戻るようすはありませぬ。


二度ほど、相方からの便(たよ)りをいただき申したのでありまするが、

ざつ音ひどく、要領(ようりょう)のえないお話の便りでございました。


心配ではございますが、あちらはたくさん、こちらはひとりにございますれば、

こちらの心配より、あちらからの心配が大きいのではないかと思いまする。


でありますれば、

いまのわが友、わが家族のにゃん丸がこと。

相方には伝えて、安心させてやりとう存じまする。


わたくしめは、こころ安らかに暮らしておりますゆえ、ご安心めされよと。



  −◇◇◇−


(ぼく)はにゃん丸。

(きつぬ)(やしろ)に住んでいる、猫耳(ねこみみ)の人間です。

えっ!?人間は猫耳じゃないって?

うん、僕もそう思う。


でも、付いているんだからしょうがない。

そう思わない?


それに、ふつうの人間は年をとるけど、僕は子どものままなんだよ。


ぱいろん(にい)の言うことには、

元々そういう風に改ぞうされて居たんだろうってね。そんなことを言ってた。


ぱいろん兄は、僕と違ってゆっくりだけど年をとるみたいです。

ぱいろん兄は、初めて(にい)と会った時よりも、少しおじさんになったんだ。


でも、そう言うとぱいろん兄はかなしそうになるから、だまっているんだよ。

それにぱいろん兄はぱいろん兄だしね。


僕は年をとらなくてもいい。

だって、いつまでも、きょんちゃんといっしょに居られるから。


きょんちゃんは、さびしがりやだから、出かける時は手をつなぎたがるし、いっしょの布団(ふとん)で寝たがる。


僕はこんな姿だけどね、もうとっくに大人なんだけどな。



今は、宇宙港(うちゅうこう)のそばの広いばしょに畑を作っているんだよ。

僕のための畑だから、一生懸命(いっしょうけんめい)はたらいているんだ。


きょんちゃんはあやかしだから、あんまり食べなくても大丈夫だって言うけど。

でもね、僕はきょんちゃんに、美味(おい)しい野菜(やさい)を食べてほしいから、たくさん作って、きょんちゃんにあげるんだ。


そうすればきっと、きょんちゃんはいつもみたいな、かわいい笑顔(えがお)になるから。



ぱいろん兄、僕は元気だよ。

きょんちゃんと会わせてくれて、ありがとう。



  −◇◇◇◇−


にゃん丸くん、

こまつなが虫食いになっているのですよ。


葉のうらがわに、あおむしがいないか、良くみてくださいませ。


全部みて、あおむしがいなければ、よとうむしがいるかもしれないのですよ。


よとうむしは、昼間は土の中でねていて、夜に出てきて葉をたべる、どろぼうみたいなイモ虫なのですよ。


こうやって、土をどけていくと、ほら!!この丸まっている灰色のイモ虫ですよ。


これを探してくださいませ。



  −◇◇◇◇◇−


あなたは元気で暮らしているかしら?


なかなか連絡が取れなくて、とても心配しています。


白竜くんと仲良くしているかしら?


初めて会った時から、あなたは泣き虫だったので、少し気にしています。

だいぶ時間が過ぎてしまったよね。泣き虫が治っているといいけれど。


旅立つとき、あなたを置いてきたことを悔やんでいたけれど、

やはり連れてこなくて良かった。今はそう思っています。


連れてきたなら、あなたを失っていたかもしれない。

こちらでは、そんなことが当たり前な日々が続いています。


でもいつか、みんな、あなたのところに帰ります。

だから、心配しないでね。きょんくん。



  −◇−


元気でやっているか?


こちらは相変わらず、クソみたい出来事ばかり続いている。


おまえといっしょの生活が懐かしいよ。

短い時間だったけれど、おまえと一緒の時間は、正しい時を(きざ)んでいた気がする。


バビロンは相変わらず、イカレた街だ。


おれの名付け親の竜神は、相変わらず興味深い目で世界を見つめている。


天空に()(クズ)どもと、地べたを()いずる人々と、血と体液と狂気が垂れ流されている街を、床の間の花を見るように興味深く観察(かんさつ)しているようだ。


おまえの送ってくれる、いつもの、日常の生活を(つづ)ったビデオは、サイファと一緒に見ているよ。

この薄汚い世界にも、ああいうきれいな所があると、竜神に知ってもらうためにな。



にゃん丸、またいつか会いに行くよ。

それまで、きょんと仲良く過ごしていてくれ。

その時が楽しみだ。



−エピローグ−


宵の明星がまたたき、大地へと光を投げかける。


「にゃん丸くん、明日も良い天気なのですよ♪」


「うん、明日もきっと、きっと良い日が来るよ。きょんちゃん」


このお話ではなく、裏話。

あそこで、猫又の物書きとしてのみなはらへの評価、作品の感想は自分としてとても面白かった。

このお話はそんな気持ちからできています。

あとは、キャラ付けの練習でしょうか(笑)


読んでいただいてありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[一言] きょんちゃんもにゃん丸くんも可愛いですっ!! 宇宙という名の外は大変そうだけど、二人の平和がずーーっと続くといいな、と思いました。
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