幻想ミッドウェー戦記 第1章 開戦編ーその4
ウェーク島には海軍海兵隊と防衛陣地、対空砲台が輸送船によって運ばれ、防衛体制を整えつつあった。
戦闘の中心となる第1艦隊・第1機動部隊・第2攻略部隊・第2護衛部隊はウェーク島周辺に配置され、敵の出現に備えて訓練を行っていた。
幻想ミッドウェー戦記 第1章 開戦編ー4
10月16日13:00
アメリカ艦隊をおびき寄せる為に占領されたウエーク島に、小笠原経由で空軍の第115航空戦隊1式戦96機零戦108機新雲偵察機24機が進出する。彼らはC・D級の若手パイロット達だ。
彼らは空母に着艦する訓練も受けていた。すぐさま偵察機は4方へ索敵の為半数が出撃し、戦闘機隊は早速、迎撃訓練と編隊訓練に勤しんでいた。
明日の戦いでは早朝発進後ウエーク島の飛行場がミッドウェー島やハワイ諸島や空母艦載機からの攻撃で飛行場が空襲で使用できなくなる可能性が高い。
この為彼らは後方150海里に待機する。海燕級護衛空母4隻高島級護衛空母4隻で補給する段取りになっていた。
海燕級護衛空母は1万トン高速商戦の改造空母で12000トン26ノット通常の蒸気カタパルトを持ち、新兵の訓練用にかなり広い飛行甲板を持つ特徴があった。
通常搭載機56機(戦闘機2個中隊32機艦爆24機)今回は直掩機零戦16機のみを搭載していた。(4隻で計64機搭載)
海燕級空母は細長い艦型で185メートルもあり、飛行甲板は前後に長く張り出し205メートルあった。中型空母の飛竜の飛行甲板が約217メートルなのでかなり大きい。
ちなみに護衛空母高島級も甲板は195メートルあり、訓練用によく使用されていた。1万トン、25ノット、航空機48機搭載(艦戦32機艦爆16機)偵察機4機は露天係止。
少し大きめの1式戦でも充分着艦で来たし零戦は楽勝である。
海燕級護衛空母4隻は第2攻略部隊に所属していた。その戦力は軽空母4隻護衛空母4隻重巡洋艦4隻軽巡洋艦10隻駆逐艦36隻である。航空機512機今回は352機
高島級護衛空母4隻は第2護衛隊に所属し、その戦力は護衛空母8隻(他の4隻は大島級)軽巡洋艦6隻、駆逐艦24隻護衛艦12隻 航空機320機
ウエーク島中央部の飛行場には新式の長10センチ連装高角砲台20基40門が運ばれ、急造で運ばれてきたトーチカと組み合わせ即席の高角砲陣地が出来上がる。
海岸線には敵の上陸を妨害するため、コンクリートのテトラポットとコンクリートと鋼鉄で作られた15センチ砲台陣地20個が並んでいた。
敵を迎え撃つ準備は十分整えた、後は敵艦隊を待つだけである。
日本版海兵隊
今回は海軍にも陸戦隊を強化した海兵旅団を新設している。最大兵力は1万名であるが満たしているのは第1~第10旅団までである。
現在第11~第15旅団が編成中で第11旅団は開戦の為急遽出動となる。半年後に錬成中の4千名が合流する。
日本人のみではとても人口不足で編成できないので、半数以上をアジアの同盟軍諸国人が占める。各部隊長クラスは日本人が務めていた。
軍人は同盟国の人間から見ても高給取りであり、生活の苦しい同盟諸国の人々は争って参加していた。空軍は特にパイロットの給料が高いので300倍以上倍率である。
装備はアメリ式の海兵隊に準じる。軽戦車・装甲車・自走砲・対空車両・給水・給食車・対戦車砲・擲弾筒等も装備されていた。
又開戦2年前から空軍が整備され、海軍も空母部隊以外は全て空軍所属となる。
日本軍の建てた近海迎激戦ではマーシャル諸島が戦場となりやや遠隔地であり、補給の便を考えるとウェーク島の方がはるかに近い。
又ミッドウェー付近での決戦は前世の因縁もあり日本軍が乗り越えなければならない戦いである。
日本軍は如何に敵を迎え撃つのでしょう!?