幻想ミッドウェー戦記 ナチス・ドイツ攻略編 その5
ドイツ南方のオーストリア及びチェコスロバキア方面でアジア連合は戦闘を開始する。
幻想ミッドウェー戦記 ナチス・ドイツ攻略編 その5
8月7日
チェコスロバキア国境の町コシカの上空ではドイツ軍と日本軍の航空隊の先鋒部隊が交戦を開始していた。
日本空軍は飛燕Ⅲ型が土育空軍はBF109G型が中心となっていて、飽く迄制空権確保の前哨戦だ。数百機の戦闘機が上空で乱舞するのは見ごたえがある。
如何やら日本空軍が優勢でドイツ側は半数が撃墜され押しまくられている、更に増援のFW190A-8が300機ほど加わるが日本空軍が圧倒した。
航空機の性能以外にもパイロットのレベルや編隊指揮に関しても日本側が上回っているようだ。
上空1万2千メートルには重戦闘機雷天に護衛された黄龍3機がいた。指揮しているのは第15航空軍団所属の第151航空師団の第5戦隊司令官安積大佐がいた。
彼はレーダーで下方で戦闘している味方編隊の動きを見ながら適切な指揮をしていて周辺には新雲3型偵察機が数多く配置されていた。彼らも個々の編隊の指揮を補助していた。
即ち黄龍は全体的な流れを見て部隊の動きを見極めるが、個々の小さな編隊は担当の新雲Ⅲが動きをフォローし是で全ての部隊を守っているのだ。
是は現在の編隊指揮にも準じる戦術であり、是を行える空軍はこの物語では日本空軍のみであり、秘密事項となっている戦略の一つだ。
翌日もドイツ空軍はタンク152Cを1千機繰り出し反撃を試みるが、日本空軍も疾風Ⅰ戦闘機が出てこれらを圧倒する。
4~5日の空戦でドイツの第5航空集団の戦力は半減していた。更に後方で待機していた半数に部隊も出撃するが、これらも1週間ほどで消耗され第5航空集団は後退した。
制空権を失った第5軍団はアジア連合空軍の爆撃機や襲撃機の猛攻で戦車や自走砲、砲撃車両が次々と破壊され、部隊は戦線を維持できなくなり敗走していった。
明確に地上戦では制空権を制する者が戦場を支配する原理が動き始めていた。是を実行するには強力な戦闘機部隊が必要となる。
ドイツも最近生産が始まったタンク152Cを優先的に生産するが、とても消耗に追い付かない状況が続く。FW190A-8が搔き集められ何とか戦線を維持していた。
しかしそれも続かない、各戦線より集められた戦闘機もドイツの南部戦線で消耗していった。
1か月後上空援護の無いドイツ軍はチェコスロバキア及びオーストリア方面から撤退していった。
アジア連合軍は2か月ほどの占領期間を経て両国の治安や民心を安定させていよいよドイツ本国へ進撃の準備に入った。
流石にドイツ本国には強力なジェット戦闘機もあり、充分な準備が行われた。アジア蓮後も航空戦力の補充やっ訓練を行う。
10月10日
準備の整ったアジア連合軍はドイツ南部への侵攻を開始した。
アジア連合はドイツ主力部隊と戦端を開いた強力な戦車部隊と空軍を有するドイツ陸軍と空軍は世界でも有数の戦力であり、アジア連合の苦戦が予測された。
しかし今回は日本空軍が同行していた世界最強の日本空軍はドイツ空軍を圧倒して1か月も立たずにドイツ第5航空集団を壊滅させた。この為空軍を失ったドイツ陸軍は本国へ後退する。




