幻想ミッドウェー戦記 ナチス・ロシア攻略編 その9
いよいよ世界最強の漢帝国が動き始めた常備軍200万余密軍500万余(表に出ない秘密軍)が動き始める。
軍の数では漢帝国にかなう国は無い!陸軍として世界最強の軍事力を誇っていた。
幻想ミッドウェー戦記 ナチス・ロシア攻略編 その9
カザフ方面からモスクワに向かっているのは満州共和国の10個師団20万余と朝鮮国の10万余、台湾軍の10万余の40万余の精鋭部隊である。
更に後方には昨年末に復活した漢帝国の主力部隊30個師団60万余が3群に別れ後続していた。
ナチス・ロシア王国軍は全軍でも50個師団に過ぎない、ハリコフの防衛に主力の40個師団が出撃し、モスクワを守るのは近衛軍10個師団のみだ。
ハリコフにあったトーキン大将率いる20個師団は鉄道を使って急遽モスクワに戻って来た。更にゲルド上級大将率い理20個師団も同じくモスクワ防衛の任務に就く。
トーキン大将はモスクワの直ぐ東にあり昔からあった東方要塞バネドスに駐屯し、ドイツ軍は南にある要塞都市リューモに駐屯した。
これ等は城のように空堀と城壁を持ち、陣地とは比較できない防御力の高い守り手で古代より異民族の侵入に備えて作られたものを強化再構築した物であった。
古来よりこの場所に10万の兵が籠れば100万の大軍でも突破できないと言われていた。
現在では航空機による空爆や火砲による遠距離攻撃があるので不落の要塞は無いと言って良いが攻める方にとっては面倒な建物であった。
9月15日
カザフより進撃してきた満州国軍らは遮るものが何もないので、早モスクワの東方まで進撃してきた。
首都の近くまで敵軍が侵入しているのだ、滅亡の一歩手前だろう。
ウラル山脈以東は強力なシールドが展開され、何物も通行できなかったので無理はないが、山脈の南側を進撃してきた敵軍を見つけるのが遅すぎたようだ。
満州国軍らは早速防御簡易陣地を建設させる一方、航空機による爆撃を開始する。
アジア連合内の共通開発機たる98式戦闘機(空軍の1式戦隼Ⅱの改装機 海軍ゼロ戦の改造版)98式爆撃機(空軍の1式軽爆、海軍の1式陸攻の改造版爆弾1トン搭載 双発)
98式戦闘機は零式戦戦22型金星1350馬力エンジン搭載の武装・防御強化版で機首に20ミリ機銃1基 両翼に13ミリ機銃2基を装備していた。
新風よりもやや劣るが、13ミリ機銃に対してある程度の抗甚性を持っていて、防弾ガラスと20ミリ機銃に耐える防御装甲が操縦席後部にあった。
98式爆撃機は1式陸攻の欠点を取り除いた優秀な双爆であり、1トンの爆弾又は魚雷を抱いて2400キロの距離を走り13ミリ機銃では撃墜出来にくい防御を持っていた。
飽く迄日本国内にあった旧式機を改造して格安で同盟国に輸出したものだ。ゼロ戦は昭和12年よりこの物語では5千機ほど生産されていた。
1式陸攻や96式陸攻は3千機と2千機がありこれらも改装後輸出されていた。日本国は基本的には貧乏なので作ったものは無駄にできない理由があった。
1週間余りの空爆と長距離の砲撃でバネドス要塞に籠ったロシア軍10個師団20万余は半数に打ち減らされてしまい、要塞もボロボロの状態で守れない為ロシア軍は後退した。
トーキン大将は北からの侵攻を恐れて10個師団20万余で北のブラウドフ要塞を守っていた。
ロシア空軍も戦闘機を繰り出すが2千機近い98式戦闘機隊の前に1千機余りの戦闘機隊は壊滅する。
一方南方のハリコフでは重防御陣地に籠るドイツのバイエルライン上級中将の部隊15万余が善戦したが、蜀軍とモンゴル連合軍40万余の猛攻を受け遂に後退せざるを得なくなる。
10万以下に減ったドイツ軍はキエフに後退し戦力の再編を諮った。ネナド少将守るハリコフも猛攻を受けロシア軍は降伏した。
蜀王国軍の司令官王泉は自軍の損害も大きく再度の軍再編成の為ハリコフに駐屯する。モンゴル軍も再編の必要があった。
残る涼王国軍20個師団40万余とキルギス諸国軍10個師団20万余がモスクワを目座して北上していった。
9月26日
満州国軍はバネドス要塞を占領しモスクワにも空爆と長距離砲撃を加える。
遂に工業都市ハリコフが陥落した。アジア連合軍は大挙してモスクワに進撃を開始する。
ナチス・ロシア王国の首都モスクワは風前の灯火状態だった。




