幻想ミッドウェー戦記 アメリカ東海岸攻略編 その10
日本の3名の総参謀長がヨーロッパへの派兵を検討したが、日本の国力ではとてもではないが戦力が不足していてアメリカへの派兵でも一杯一杯だったのだ。
ヨーロッパはビザンツ帝国を中心とした同盟勢力に頼むしかなかった。
幻想ミッドウェー戦記 アメリカ東海岸攻略編 その10
1945年3月11日横須賀秘密基地内0900
3名の参謀総長が集まりこれからの世界戦略に対する意見を交わしていた。
アメリカ合衆国がアジア連合の軍門に下り戦争を引き起こしたルーズベルトの一味である共産党系の異分子はすべて排除された。(当時かなりの共産党の息のかかった工作員が日本、アメリカの中枢部に入り込んでいた事は歴史上の事実です。)
選挙が新たに行われ保守勢力を中心とする勢力がアイゼンハワー将軍を共和党が押し、民主党はイリノイ州知事であるはアドレー・スチーブンソンを押していた。
占領下の選挙で厳重な警備の元行われ、共産分子や社会主義者等を排除していた。
アジア連合や中・南米連合よりも応援や警備の人員が派遣されていて、特にカスミ隊の下部組織アステカン隊やインカニオン隊がバルド系の工作員を排除した。
アメリカの選挙は現役の軍人で市民の支持が高いアイゼンハワーが優勢で予定通り進行していて、今回は彼を中心とした軍人政権を予定していた。
海軍の山口多聞が切り出す、伊達中将陸軍はヨーロッパ方面に更に派兵できるか?
現在満州とシベリア東部に20個師団、インド方面に20個師団、アメリカに40個師団があり、全戦力120個師団の内40個師団は本国周辺の守りから外せない。
全戦力は全て配置済みだこれ以上鼻血も出ないぞ!彼らは士官学校の同期であり心内は知れていた。
新たに海兵隊みたいに外人中心の傭兵部隊を作る話も出ているが5年後に10個師団が出来ればよい所だ。海軍の海兵隊はどうなんだ?
海兵隊は漸く今年中に20個旅団が師団規模になるが彼らは太平洋の守りから離せない。
更に現在10個旅団が編成中だ、今ある10個旅団しか戦力は無い。カリブ海を守るのも四苦ハ苦している。
戦力が無いな!二人が嘆き呟く。空軍の大西も日本は人が少ないからなと同じように嘆く。
国力増強中の日本には多くの労働者が必要で兵隊を徴収する余裕もない。
3名が出した結論はヨーロッパはアジア連合や中東連合や漢帝国諸国に頼らざるを得ないという結果になった。
最悪アメリカに派遣された40個師団の半数を出撃させる事も最終決定された。
1945年4月漢帝国が漸くコールドスリープ状態から復帰した。
漢帝国当代の正帝劉政安は直ちに5連盟諸国と協議に入り、漢帝国本軍が動き始める。
既に涼王国軍40個師団20万の兵力と蜀王国軍40個師団20万余がビザンツ帝国北部にあるクリミア軍管区に到着していた。
クシャーナ朝軍40個師団とパルティア王国軍40個師団の各20万余の精兵が中立国たるハンガリー王国に到着していた。
いよいよナチス・ドイツとの決戦が近づいていた。
西ヨーロッパを支配するナチス・ドイツとの対決は避けられない。既に同盟諸国軍は到着し準備に入っていた。
日本も武器や弾薬、食料など後方部門で出来る限りフォローはしていく。膨大な物資が中東シリアに送られ、ビザンツ帝国領内へ運ばれていった。




