幻想ミッドウェー戦記 アメリカ東海岸攻略編 その6
アメリカにとどめを刺すべく日本艦隊は北上していた。アメリカの工業の中心地は目の前にある。
幻想ミッドウェー戦記 アメリカ東海岸攻略編 その6
日本軍の第4軍がフロリダ半島に上陸し今まで攻撃が届かなかったアメリカ北部にも爆撃が開始された。
是でアメリカ全土が日本軍の爆撃圏内に入り早速攻撃が開始され、数百機の連山Ⅱが飛燕Ⅲや雷天重戦闘機の護衛で大挙して出撃していく。
日本の遠征艦隊はと敵の戦力をせん滅しながら北上しているので、ゆっくりとした進撃になっていた。
9月10日日本艦隊は漸くワシントン・ニューヨークを目前に捕らえていた。
遂にアメリカの首都たるワシントン州にあるホワイトハウス等の政治の中枢に対して攻撃が行われた。
バミューダ基地やフロリダの各基地よりも連山Ⅱ数百の爆撃機が集結して攻撃を加えた。その日延べ3千機の連山Ⅱが攻撃を加えホワイトハウス周辺はガレキの山となる。
事前に周辺地域には何時ものように爆撃情報が日本軍のラジオ放送や宣伝ビラによって知らされているので軍関係者以外は退避していた。
大統領以下は既にニューヨーク州フィラデルフィアへ逃走していた。
更に東海岸の航空基地を徹底的に攻撃しあらゆる航空戦力を機動部隊は1週間掛けてせん滅させた。
9月25日
アジア連合軍の第5軍と第6軍がバージニア州とペンシルバニア州に上陸を開始し、この地にあった建造中のアメリカ戦艦群は拿捕されてしまった。
第5軍は日本軍と満州国軍が中心となっていて第6軍は明王国軍と宋王国軍が中心となっていた。
10月に入りアジア連合の中心たる5国がアメリカに対して全面降伏を勧告した。あらゆる戦争継続の可能性を持つ艦艇群が拿捕され、気落ちしたトルーマンは受け入れた。
10月10日
アジア連合5国はアメリカ政府に対して降伏勧告を申し入れ、アメリカ政府はこれを受け入れた。
ここにおいて両勢力は講和条約を結び戦争は終結した。
是から多くの条約が結ばれ会議の後アメリカは遂にアジア連合に制圧された。
一部の艦隊を用いてイギリスとの秘密条約を結んでいるアジア連合はイギリスへの援助を再開させる。
10月24日
アメリカが弱って来たので充分な援助を送れずイギリスやアイスランドは危機に陥っていた。特に航空燃料が不足していたので急遽輸送部隊が送られる。
独立第11・12艦隊と第18・19護衛隊が中心となって大輸送船団を率いて一路イギリスに向かう。
北極圏に近い氷山の多い北航路を通ったのでUボートや敵艦隊に遭遇することなくアイスランドに到着し、軍事物資や燃料を搬入した。
ナチス・ドイツの一部の空軍が攻撃を掛けてきたが、日本軍の国旗とアジア連合の旗を見てを見て攻撃を中止したようだ。
数日後ビザンツ帝国のドイツ大使館にドイツの外務大臣リッペントロップが猛烈な抗議をして来た、次回発見すれば攻撃するとも脅してきた。
大使は逆に我が国との不可侵条約をそちらから撤回するのかと問い詰めるとリッペントロップは押し黙り、今回は抗議にとどめると言って出て行ったようだ。
イギリスにも搬入を行い艦隊は同じく北極圏周りでアメリカに帰還した。イギリスには充分な物資が送られ再びバトルオブブリテンが再開される。
この世界のドイツは隣国フランスをナチス化し、オランダ、ベルギー、ルクセンブルグを占領し、オースリア、チェコスロバキアを併合して勢力を拡大した。
更にロシアもナチス化させポーランド・リトワニア王国をドイツとで分割占領し、北欧4国もナチス党を作ることで保護国化した。
1930年代に東にある強国ビザンツ帝国とは不可侵条約を結び、ユーゴスラビア、ハンガリー、イアリアを境の中立国として争わない体制を作っていた。
この世界のナチスドイツ総統ヒトラーは狡猾で謀計に優れ、巧みな戦略を行使して西ヨーロッパの大半を征服していた。
残るはイギリスとアイスランド、スペイン、ポルトガルの4国のみである。
1940年には陸続きのスペインとポルトガルは自国にナチス党を作ることで傘下に入った。
世界第3位の海軍国イギリスはアメリカの援助を受けて苦戦しながらも単独でナチス・ドイツと戦っていた。
アメリカが降伏したので次の相手は西ヨーロッパを支配するナチス・ドイツと云う事になる。




