幻想ミッドウェー戦記 アメリカ東海岸攻略編 その2
日本軍は順調に占領地域の確保を進めていた。アメリカは制空権を失っているので、陸軍を進める事も出来なかった。
コロラド州とワイオミング州に集結したそれぞれ40万余の兵力は動けず、ひたすら航空兵力を集結させ攻撃の機会を伺っていた。
幻想ミッドウェー戦記 アメリカ東海岸攻略編 その2
日本の艦隊は大西洋でバミューダ諸島を占領する時にアメリカの第15任務部隊軽空母4隻護衛空母12隻重巡洋艦4隻軽巡洋艦4隻駆逐艦16隻護衛艦16隻の部隊と交戦した。
東海岸で最近編成された護衛部隊であり航空戦力520機の小部隊だ。
東少将率いる第21機動部隊は飛鷹級空母4隻海燕級護衛空母4隻生駒級重巡洋艦8隻音無し級軽巡洋艦8隻秋月級防空駆逐艦24隻特型駆逐艦24隻航空機528機を有する。
又高野少将率いる第22機動部隊(戦力は第21機動部隊に同じ)の2個機動部隊が迎撃した。
バミューダ基地には凡そ200機ほどの海軍機を中心とする航空戦力があり、これらは日本の機動部隊が早期にせん滅した。
更に派遣されてきた応援の第15任務部隊も日本の2個機動部隊にせん滅された。
7月に入りフロリダ州南方にB-17やB-24,B-25等を集結させバミューダ基地を奪還すべく攻撃を開始した。
既に5月には日本軍はキューバ、ハイチ、パナマ、プエルトルコに基地を建設し、日本より第9・第10護衛隊が物資を運んできて、基地には数百の防衛用の戦闘機が配置されていた。レーダー基地や対空砲も設置された。
6月には施設部隊が2千メートル級の爆撃機用の滑走路を建設し、日本軍も攻撃態勢を整えていく。レーダー網を含む多数の機銃と連動した防空システムの構築も完成した。
6月後半よりアメリカ軍は各前進基地より昼間爆撃を日本軍の基地施設に向けて開始していた。
7月には爆撃機用の巨大な掩体壕も完成し、新竜Ⅱ(陸軍・空軍名連山Ⅱ4000キロを飛び5トンの爆弾を積める大型爆撃機も出撃できる体制が整う。
5月初頭より新撃Ⅲ(陸軍・空軍名省山Ⅲ)や1式陸攻改や99式軽爆改を使った夜間爆撃を行いアメリカ軍にはかなりの打撃を与えていた。
アメリカ合衆国は日本との開戦時に5万余機の航空戦力を持っていたが、現在では2万機を切っていた。開戦より3万機の戦力が失われたのだ。
其れだけのパイロットの戦死していた。又海軍や陸軍でも大量の戦死者が出て遺族からは恨みの声が満ち満ちて世相を暗いものにしていた。
既に数十万の戦死者が陸軍や海軍で何といっても人の命を大事にするアメリカである。又確定しているだけで数万に上る捕虜の情報もあった。反戦世論が高まる。
トルーマン政権はこの為支持率は最低の30%台で歴代政権の中でも最低であり、次期選挙では共和党の勝利が確実と伝えられていた。
トルーマンは連日共和党議員やマスコミ、軍の遺族が作る戦没者団体、身内の民主党議員にも攻められほぼノイローゼの状態で政権の維持もあと少しと言われていた。
これ等の政情を掴んでいる日本軍はここぞとアメリカ軍に打撃を与えるべく行動を開始する。
7月後半ハワイに整備が終了した日本の主力機動部隊が集結した。
いよいよアメリカ東海岸を攻撃する為7個正規機動部隊と8個護衛艦隊、海神5・67・8からなる後方支援部隊が集結した。
先行する海神以下の後方支援部隊は南アメリカのホーン岬を通過してプエルトリコを目指していく。
8月中旬ハワイに集結した14個機動部隊が進撃を開始する。
 




